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官民ITS構想・ロードマップ(案)

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IT総合戦略本部は2014年3月24日、「第4回新戦略推進専門調査会」を開催し、『官民 ITS 構想・ロードマップ(案)』を公表しています。

官民 ITS 構想・ロードマップ(案)は、世界一のITS(高度道路交通システム)を構築するための目標を策定し、交通事故削減、交通渋滞緩和、高齢者等の移動支援等の観点から、世界一を目標として設定する方針を明確化するとしています。

自動車を巡る今後の構造変化は、ハイブリッド・電気自動車化と並び、自動走行化の大きなイノベーションの流れとなっており、プローブ情報などのビッグデータ化と、自動走行システムの「頭脳」としてのデータ基盤の発展のための、 自動走行システムと交通データ利活用を対象とした戦略を策定するとしています。

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに、自動走行システムの実用化・実証(デモ)を含む世界最先端の ITS を構築することを目標とし、2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいてショー
ケースとして海外に対して提示、プレイアップするこちによって、その後の ITSに係る車両・インフラの輸出につなげていくことを目指しています。

さらに、2030年には世界一安全で円滑な道路交通社会を構築することを目指しています。

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

目標達成に向けては、「安全運転支援・自動走行システムの開発・普及」と、「交通データの利活用体制の整備」に係る技術・施策を、官民連携により、戦略的かつ重点的に進めていくとしています。

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

個別方針では、以下の7つを示しています。

• 事故死者削減に向けた3つの短期的戦略:情報提供型端末の普及等。
• これまで不明確であった自動走行車に係る自律型と協調型の統合戦略。
• 海外動向を踏まえた自動走行システムの市場化期待時期の設定。
• 「頭脳」としてのデータ基盤や、従来の自動車以外からの発展も見据えた研究開発・実証戦略。
• 自動走行システムの普及に先駆けた社会受容面、制度面での戦略。
• 官民での共有、オープンデータ化を含む交通データ利活用戦略。
• 横断的課題としての、東京オリンピックパラリンピック対応、国際連携、地域連携・市民参加に係る戦略。

自律型と協調型の統合に向けた戦略イメージでは、以下のステップを想定しています。

①まずは、自律型による基本的な安全性等を確保しつつ、自律型による自動車(レベル1以上)の更なる普及と高度化を進める。
② 一方、協調型については、まずは、注意喚起等の機能を有する情報提供型の安全運転支援装置について、インフラ整備等と併せて、その普及促進を図る。
③ その上で、協調型の機能としてより多くの情報を獲得できるという優位性を踏まえ、それらの上記①の自律型の動向や上記②の普及状況等をみながら、自律型の自動化型自動車に、協調型の機能をモジュール27として、必要に応じて付加・統合する

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

自動走行システムに係る市場化期待時期では、2020年代後半以降には完全自動走行を目指しています。

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

ロードマップでは、総合科学技術会議戦略的イノベーション創出プログラム(SIP)(自動走行(自動運転)システム)における検討と連携しつつ以下のとおりとなっています。

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出所:第4回新戦略推進専門調査会 官民 ITS 構想・ロードマップ(案) 2014.3.24

 

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