東北関東大震災により政府のFacebookページとツイッターの活用が進みオープンガバメントの動きへ
東北関東大震災により、政府は情報発信にFacebookページやツイッターの活用が広がっています。
首相官邸は2011年3月22日、首相官邸のFacebookページを開設しました。英文の内容などから主に海外に向けて情報発信をしています。海外には今回の被災情報が正確に伝わらない状況があり、外国政府も放射能汚染などに関する情報不足に不満を示していたため、世界中で6億人以上が利用しているFacebookページを活用し、政府自らが情報発信をしています。
http://www.facebook.com/Japan.PMO
首相官邸では3月12日、首相官邸(災害情報)のアカウント( @Kantei_Saigai )を開設しています。主に災害情報や枝野官房長官の記者会見の模様などがツイートされています。3月25日の時点でフォロワー数が29万を越えています。
http://twitter.com/Kantei_Saigai
首相官邸では3月16日、英文による首相官邸(災害情報)のアカウント( @JPN_PMO )を開設しています。3月25日の時点でフォロワー数は2万を越えています。内容に関しては概ね日本語のアカウントアカウント( @Kantei_Saigai )と同様のツイートがされています。
また、昨年の2010年5月に開設した総務省消防庁( @FDMA_JAPAN )も震災後、フォロワー数を増やし3月25日の時点でフォロワー数が21万を越えています。消防庁のアカウントでは、被害状況や福島原発に関する消防庁の対応などがツイートされています。
そして、陸上自衛隊は3月20日、陸上自衛隊のアカウント「 @JGSDF_pr」を開設しています。自衛隊の活動模様などをツイートしている。2011年3月25日でフォロワー数が10万を越えています。今回の被災で、陸上自衛隊では非常に多くの救助をしていることもあり、自衛隊の活動に注目が集まっていると考えています。
陸上自衛隊ツイッターアカウント (2011年3月現在)
http://twitter.com/jgsdf_pr
総務省行政管理局電子政府グループでは、2011年3月15日にアカウント( @eGovJapan )を取得し、地震に関する情報や電子政府に関わる情報を発信しています。3月25日の時点で2,700を超えるフォローがあります。
そして、経済産業省が、2011年3月16日にアカウント( @meti_NIPPON )を開設しています。3月25日の時点でフォロワー数が3,800を越えています。経済産業省は、原子力関連の監督庁でもあるため、注目度は高いと言えるでしょう。
http://twitter.com/meti_NIPPON
経済産業省は3月20日に英語版の( @METI_JPN )も公開しています。
自民党ではFacebookページを開設しており、積極的な情報発信をしています。与党の民主党での活用も期待されるところです。
http://www.facebook.com/jimin.official
その他、政府では、厚生労働省 ( @MHLWitter )や文部科学省( @mextjapan )、経済産業省情報プロジェクト室( @openmeti )などが今回の震災に関する情報を積極的にツイートしています。
そして、オープンガバメントの動きも出てきています。ITmediaの記事「東電が電気使用状況データをCSVで公開 「アプリ作ったら知らせて」と経産省」でも紹介されているように、経済産業省では東京電力が電気使用状況データをCSV形式で公開したことを受け、経済産業省情報プロジェクト室は、そのデータを活用した外部サービスを作ったら知らせてほしいとTwitterで呼びかけています。
東京電力では、電力の使用状況グラフのデータを毎日1時間ごとに公開し、かつ電力の使用状況データのダウンロードをすることができます。
http://www.tepco.co.jp/forecast/index-j.html
データ活用のやりとりについては、経済産業省がまとめたTogetter「電力アプリについて頂いたご連絡 」にまとめられています。また、「東京電力電力供給状況API」で取り組みがまとめられています。
経済産業省が今回、東京電力の電力データの活用を積極的にとりまとめている背景には、オープンガバメントの取り組みの推進を視野にいれているからと考えています。こういったデータを使い民間事業者からアプリケーションやサービスが生まれるかがポイントとなってきます。
「日本のオープンガバメントの動き(まとめ) #opengovjp(2010.10.1)」などでもご紹介をさせていただきましたが、米国では、政府が保有する統計データを「Data.Gov」で25万以上公開しています。米国では、これからのデータを使い既に多くのサービスが民間事業者から提供されています。
日本では、経済産業省は9月28日(火)~10月24日(日)の期間で、検証用サイト「データボックス」を開設しています。「データボックス」では、(1)利用者が統計データを容易にグラフ化したり、(2)統計表のうち利用者が必要とするデータの集計や内訳表示を行う等、新たな機能を試行的に提供しています(報道発表資料)。
オープンガバメントの取り組みなどは、経済産業省のオープンラボから確認することができます。
政今回の震災では、テレビや携帯電話がつながらない状況もあり、ツイッターなどのソーシャルメディアの評価が高まっています。そのため、政府も、よりリアルタイムに正確な情報を国民に届けるために、ツイッター、そしてFacebookの活用を強化してます。そして、東京電力の電力データの活用などの動きを支援しています。震災を背景に政府は積極的にツイッターやFacebookなどのソーシャルメディアを活用し、情報の迅速な提供そして、国民の声を取り入れるオープンガバメントの取り組みを進めています。
まだまだ立ち上がったばかりで、被災地までこれらの情報がどこまで届いているのか、定かではありませんが、今回を契機に国民に広がり、日本においてもオープンガバメントの動きが広がっていくことが期待されるところです。
※「わんとぴ」キュレーターを担当しています
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