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ITによる産業の高次化と社会システムの具体的政策対応

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エレクトロニクス・IT産業の構造改革と政策対応」で①エレクトロニクス産業の構造改革、まとめてきましたが、次に、②ITによる産業の高次化と社会システムの革新 と③課題解決型システムの海外展開 について整理してみたいと思います。

②ITによる産業の高次化と社会システムの革新

  1. 未来の社会システムを実現する革新技術の開発
  2. 組込みソフトウェア・システムの標準化・信頼性向上
  3. 社会制度改革

1の「未来の社会システムを実現する革新技術の開発」では、未来の社会システムを実現するための革新技術について、オープンイノベーション、標準化、人材育成の視点を踏まえ、その研究開発を積極的に支援するとしています。

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2の「組込みソフトウェア・システムの標準化・信頼性向上 」では、近年、爆発的に大規模化、複雑化している組込みソフトウェアの標準化・信頼性向上のため、車載制御システムにおいて、ソフトウェアだけではなく、半導体等のハードウェアまで含め、業界横断的に共同開発を推進していくとしています。また、ソフトウェアエンジニアリング手法を確立し、成果を情報家電やロボット等の他産業分野へ横展開していくとしています。

政策対応としては、JasPar(高信頼な車載ソフトウェアの共同開発と開発環境の整備)事業をあげています。これまで日本の自動車業界は世界をリードしてきましたが、電気自動車(EV)の本格的普及に伴ない、電子化時代の自動車関連産業の国際競争強化が重要となっていくでしょう。

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3の「社会制度改革」では情報大航海プロジェクトなどの「匿名化技術の開発・普及」の取り組みをあげています。

③課題解決型システムの海外展開

  1. 世界最高水準のサービス品質を誇る日本の社会インフラ
  2. グリーン分野を中心とした海外の膨大なインフラ投資
  3. 海外で加速する課題解決型システムの構築
  4. 官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開

1の「世界最高水準のサービス品質を誇る日本の社会インフラ 」では、日本の社会インフラは、世界最高水準のサービス品質であり、ITの高度制御が大きく貢献している点をあげています。image

2の「グリーン分野を中心とした海外の膨大なインフラ投資」を見てみると、先進国・新興国を問わず、グリーン分野を中心に巨額のインフラ投資を次々と計画していることがわかります。これらの巨大市場に対して、日本がどこまで参入できるかが、国際競争力の視点で大きなポイントとなるでしょう。

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3の「海外で加速する課題解決型システムの構築 」では、既に海外では主要IT企業が参画し、課題解決型システムの構築に向けた動きを加速している点をあげています。この課題解決型システムの中心となるのが、スマートグリッドとスマートメータです。

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最後に4の「官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開 」では、官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開の図を掲載しています。リスクファイナンスの供給や体制整備等により、官民一体となって海外展開を支援していくとしています。以下の図は「次世代エネルギー・社会システム」の国際展開イメージです。

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以上のように、今後の日本の産業において国際的に優位性を出していくためには、スマートグリッドや新幹線や水道インフラに代表されるような社会システム実現に向けたIT活用を含めたノウハウを海外に展開していくことが大きなポイントとなります。また、これから立ち上がる電気自動車(EV)市場に乗り遅れないためのソフトウエア開発などの取り組みも重要となってくるでしょう。

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