デジタル時代の2015年に向けて目指すべき社会イメージ
日本の景気が低迷する中において、政府は、雇用創出を柱とした過去最大の約15兆円の09年度補正予算案を提出しています。
もちろんITについても日本の大きな成長エンジンとなるでしょう。IT戦略本部は、4月9日の「IT戦略の今後の在り方に関する専門調査会(第5回) 」の内容を公表しました。「IT新改革戦略評価専門調査会2008年度報告書」では、2008年の総括が書かれていますので、これまでの政府のITに関わる政策を整理する上で役に立ちます。
本会合の中では、「中長期戦略の検討におけるポイント」や「2015年に向けて目指すべき社会イメージ」の体系化の概要も紹介されています。
「中長期戦略の検討におけるポイント」では、政策の柱が紹介されており、、「三カ年緊急プラン」と連動して、以下の3類型で整理されています。
① 三大重点分野:電子政府・電子自治体、医療、教育・人財
② 産業・地域の活性化及び新産業の育成
③ デジタル基盤の整備
「2015年に向けて目指すべき社会イメージ」では、そのイメージがわかりやすく整理されています。
目指すべき社会イメージは、21世紀型社会経済モデルを構築(民が主導、官が支援)、世界に対してリーダーシップをとっていける社会をイメージしています。
構造改革・課題解決(三大重点プロジェクト)は先ほどあげたように、行政改革(電子政府・電子自治体)、医療改革(医療・健康)、教育改革(教育・人材育成)の3つとなっています。産業・地域活性化においては、産業活性化、地域活性化、そして、新産業育成があげられています。
これらの改革や活性化を支えるデジタル技術活用基盤としてブロードバンド、地上デジタル、情報セキュリティ、研究開発、クラウド/ASP・SaaS、地域空間情報、人材等があげられています。
2015年の社会イメージを実現するため、各々のテーマに対して官民の有識者が決定しており、今後具体的な施策が提示されていくことでしょう。