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子ども版セカンドライフの可能性とキッザニアの関係

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吉田賢治郎さんの「これは子供向けのリアルなセカンドライフだ」にもあるように、「キッザニア」というリアルな仮想空間は、子どもたちの就業体験等普段ではできないことを体験できる空間として子どもたちや家族そして市場から評価されています。

 
今、日本ではセカンドライフが話題になっていますが、「子供向け仮想空間サイトがSecond Lifeを超える人気を獲得(NB Online 2007.8.26)」を読むと、米国では子ども向けの仮想空間がセカンドライフ以上に注目を浴びているようです。驚くことに訪問数によるシェアでは、セカンドライフが0.0011%に対して、子ども版セカンドライフの「クラブペンギン」が、0.05%50倍近くの差で大きく引き離しています。

 
子ども版セカンドライフが成功している要因として以下の点があげられています。

 ターゲットの絞込み 

 動物アバターを使用

 ソーシャルネットワークの要素

 シンプルで簡単なユーザビリティとアバターのパーソナライズ

 コマーシャルフリー

 会話のコントロールと管理

 ユーザの滞在時間の長さ

 第三者機関からの評価

 社会貢献性

 
そして、子どもたちの仮想空間に企業が参加することによって、企業にとっては生涯のブランドロイヤリティを獲得できるというのも大きなメリットです。キッザニアが大成功している要因の一つとして企業の積極的なスポンサー活動あげられます。リアルもバーチャルな環境も実は同じビジネスモデルなのかもしれません。

 
日本においては、誹謗中傷が書かれる「学校裏サイト」が社会的な問題になっています。その理由の一つに子どもたちが健全に活動のできるコミュニティ空間が普及していないというのも原因の一つであると考えています。キッザニアというリアルな空間で就業体験をできるように、仮想空間でも同じような体験ができ、子どもたちや大人たちとの健全なコミュニケーションができる仮想空間は、子どもたちのネット社会におけるコミュニティのあり方に、新しい風を吹かせてくれるのかもしれません。


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