『人間生活技術戦略2007』~感性・五感で納得できる暮らしと働く環境~
少子高齢化、ストレス社会、年金不安、格差社会等と将来不安な言葉ばかりが最近目に付きます。私たちの将来は果たして大丈夫なのでしょうか?
7月11日、経済産業省では、将来においても誰もが生き生きと暮らせることを目指し、感性や五感をはじめとした人の身体特性(感性・五感、身体形状、行動、認知など)や生活空間を計測し活用する技術である“人間生活技術”に関しての2003年に向けた戦略『人間生活技術戦略2007』をとりまとめました。
具体的な内容(4つの将来ゴール)としては、
①心身ともに健康な生活の実現
②楽しく安らげる暮らしの実現
③安全・快適なモビリティーの実現
④安全・安心で働きがいのある環境の実現
人間生活技術マップ(詳細版)
上記の「4つの将来ゴール」に向けて「9つの社会環境の変化」を乗り越えることが必要であり、それをまとめたものが人間生活技術マップです。
このマップを元にここでは特にビジネスパーソンの観点から、④安全・安心で働きがいのある環境に関して焦点をあててみたいと思います。
安全・安心で働きがいのある環境
少子高齢化がすすみ団塊世代が大量退職する時代においては、産業労働人口が減少し、高度な機械化・情報化の進展そして体力や言語等が異なる様々な人の共同体や少人数での労働環境へと変化していくことが予想されます。このような労働環境においてストレスなく、仕事や育児そして介護との両立を目指し、ユビキタスに仕事ができる取り組みを創出することが重要になっていきます。
<作業に必要な感性・五感・身体機能を補完する支援機能が登場し、就労を望む誰もが働くことができるようになる。>
<仕事でも個々に応じた環境を創出することができるようになる。>
Web2.0といわれるネットが普及する時代においては、ブログやSNS等で感性を共有できるようになりました。人間生活技術が目指す社会においては、さらに五感とうまく連携させ、快適な空間でくつろげることを目指しています。感性・五感で将来納得のできる暮らしができるのか、80歳になっても元気で自立して暮らしていけるのか、今後の人間生活技術の発展に期待しつつ老後を迎えていきたいと思ったりしています。