iPhoneのビジネスモデルは日本においても衝撃的なのか?
米アップルが6月29日にiPhone(アイフォン)を発売してから、各地で行列ができるなど大きな話題となっています。国内携帯電話会社3社も個別に交渉をすすめており、早ければ08年度中に日本国内でiPhoneが販売されるかもしれません。
書籍「iPhone 衝撃のビジネスモデル」によると、
・全面タッチパネル液晶のiPod
・携帯電話機
・革新的なインターネット・コミュニケーション・サービス
これからすべてを備えた商品がiPhoneであると位置づけています。
・柔軟なインターフェイスを持つこと
・高い携行性を持つこと
で無限にサービスの幅が広がるとし、事実上サービスとサービスを自由に行き来できる最初のフェデレート端末になれるとしています。
「ユビキタス特区」創設の試み
総務省は、6月18日に『「ユビキタス特区」の創設に向けて』を報道発表しました。特区をつくり規制に縛られない環境下で、新たな創造につながる、移動通信、コンテンツ、アプリケーションが融合・連携したサービスの開発、実証実験をするとしています。(時間があれば、私が以前書いた記事を参考にしてください)新たなモデルの理想像としては、一つの端末で、例えば「ショッピング」、「オフィス業務」、「地域医療・介護」、「ITS」、「道案内」、「トレーサビリティ」等が利用できる新たなモデルの確立を目指しています。既存の携帯電話や軽量PCそしてPDA等様々な端末がありますが、多彩なインターフェイスをもち、携行性に優れ、そして高齢者やこどもたちも利用できる全面タッチパネルなどの利用シーンを考えると、実はiPhoneが現時点では一番理想に近い端末ではないかと考えています。(※現時点で通信方式は違いますが、ユビキタス特区という規制外のエリアだからこそiPhoneを利用できる可能性も考えられます)
2004年7月、政府はユビキタス社会の実現に向けてu-Japan政策を発表しました。日本は、世界と比べて、ブロードバンドや無線の接続範囲も広く、ユビキタスに接続できる環境が整っていると言えます。規制緩和による競争促進と、一つの端末で多彩なサービスが利用できる環境が整うと、Web2.0とは違った新たな(衝撃的?な)ビジネスモデルが生まれ、そして政府が理想とする世界最先端のICTサービスを国民が享受できるということも夢ではなくなるのかもしれません。