« 2010年2月25日

2010年2月28日の投稿

2010年3月1日 »

Photo_3

雨にけぶるサントリーミュージアムの外観

Photo_4
入口、巨大な武蔵の出迎え

» 続きを読む

natsume

金曜日、雨の大阪、天保山サントリーミュージアムに井上雄彦展を観に行った。
上野の評判は聞いていたが、そのあまりの混雜ぶりに恐れをなし、熊本も見逃し、結局大阪でようやく観た。
なるほど、作家個人が面白がってやれば、こういうマンガ展が可能なのだ。コマとテキストを使って展示空間を物語の時間に転化して、でもそれだけでは面白くないところを、ちゃんと展示空間を歩く鑑賞の面白さにもしていて、娯楽なんだけど、同時に現代芸術でやりそうな空間の使い方もしている。何よりも、白黒を基調とした壁面構成と屏風型パネルとを縫う暗い通路と明るい開放空間が部分的に地獄めぐりのような効果を織り込んでいたり、マンガというメディアの面白さをいかに展示として立体化するかの工夫が見事だった。
最初から最後まで、飽きずに観、「読む」ことができた。

とくに、中盤の「滝」の巨大なパネルのあたりの構成が見事で、そこに入ったときには、まるでほんとに滝の下にいるようだった。顔をめぐらすと、そこからぽつりぽつりと幻想の画像が浮かび上がり、マンガだと不可能な距離の空け方で、このあたりから武蔵の臨死体験的な夢幻の世界に入ってゆく。父と母に出会ってゆく空間は、ややキリスト教的なイメージを感じた(あの母はマリアみたいだ)が、じゅうぶんに楽しめた。

» 続きを読む

natsume

« 2010年2月25日

2010年2月28日の投稿

2010年3月1日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

夏目 房之介

夏目 房之介

72年マンガ家デビュー。現在マンガ・コラムニストとしてマンガ、イラスト、エッセイ、講演、TV番組などで活躍中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のコメント
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
natsume
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ