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 磯島さんが先日「Web2.0とハイプ曲線」というエントリーで書かれていたように、確かにやっとWeb2.0という言葉が落ち着いてきたように感じる。となると具体的なビジネスとしてはこれからだ!というのには私も全く同感!
 特に私の飯の種である企業内システムの分野では、今だにWeb2.0ってのは下界で起きている全く違う現象の事だと思っているマネージャーやSEが多く、当然Web2.0的な技術の適用はまだまだだ。こうした遅れたイントラネットの世界にWeb2.0系技術を適用しようというコンセプトがEnterprise2.0である。

 さてこのところ企業情報ポータル(EIP)の話を続けて書いてきた(1,2,3)が、Enterprise2.0の企業情報ポータルにWeb2.0であたる技術・サービスはStartPagesになる。日本では、GoogleのパーソナライズドホームページとかMicrosoftのWindowsLiveと言ったほうがわかりやすいかもしれない。ネット上で各サービスや別のページに散らばったユーザの必要なコンテンツを一つのページにまとめて提供するサービスである。実はこういった個人用ポータルページを作ろうという動きは結構前からあって、数年前にあったOnepage.comというベンチャーはわりと有名だった。さらにさかのぼれば古くはポイントキャストというPush型の情報配信サービスあたりがこの手のサービスの起源にあたるだろう。
 こうした若干古い感じもするStartPagesだが、米国ではちゃんとWeb2.0系のサービスだと認めてられているようで、Mashable!やDion Hinchcliffeが発表した2006年末のWeb2.0系サービスアワードにもちゃんとStartPages部門というのがある。昨年この2つのアワードの両方でTOPに輝いたのはフランスのNetvibesというサービス。一時期日本語が通らないとかいう話もあったが、最近日本語対応が完了したようで今はさくさくと動いて実に気持ちよい。他のプレイヤーとしてはProtopagePageflakesが挙げられる。
 Netvibesについては以下のブログにも記事が載っているので興味がある方は読んでみると良い。
・欧州の視点の「フランス発のパーソナライズドホームページ
・POLAR BEAR BLOGの「Start.comより、Netvibesに1票。

 この両アワードともgoowyyourminis.comも同じStartPages部門に入れていることをみると、どうやら最近話題のWebデスクトップサービスも同じカテゴリとして捉えられているようだ。Webデスクトップは、デスクトップをブラウザ上に再現したウェブアプリケーションで「ウェブトップ」等とも呼ばれる。
 
 しかし日本では、このスタートページソリューションは昔からあんまり流行らないようだ。ざっとみてみてもスタートページをやっているベンチャーは「ちょこちょこ」 くらいしかみあたらない。その昔にはNTTがサイバートライアルで「KiriBariWeb」という面白いのをやっていたが、なぜか早々に試行を中止してしまった。もしかすると日本ではまた何か著作権などの問題があるのかもしれない。それとも皆「My Yahoo!」で充分満足しているとか。

 話を戻して、こんなStartPagesも今の悩みは先日書いた企業内のエンプティポータルと同じようである。自分が本当に必要だと思っているコンテンツ(サービス)をStartPagesに組み込めないのだ。今のStartPagesはRSSフィードを配信しているページやサービスは取り込めるが、それ以外のものを掲載しようとすると専用のwidget(=ポータルでいうポートレット)が必要になるのだ。そしてこのwidgetは開発する必要がある。
 そんなときに見つけたのがこのニュース。WebwagというStartPagesベンダーが簡単にwidgetを作れる機能を提供し始めたらしい。先日のメディア・パブのエントリー「望みのWebコンテンツを自分でwidget化し,個人ページに貼り付ける」によると

 そこで,ユーザーが所望のWebコンテンツを自分でwidget化し,それをパーソナライズドページに取り込めるサービスを,Webwagが始めた。同社が提供するパーソナライズド・ページ上から,所望のWebサイトページ上の特定エリアを選んで,簡単に自前のwidgetを作れるようにしたのだ。実際の操作を見れば分かりやすい。下のテキストリンク先に飛んで,現れたページ上のPlayボタンをクリックすれば,操作を見ることができる。
32-webwag-introduces-widget-on-demandtm-wod-the-user-generated-widget
 Webwagはこのサービス名をWidget on Demand (WOD)と称している。与えられたwidgetだけではなくて,ユーザー生成widgetもパーソナライズドページに組み込めるようにしたのだ。

 ということだが、企業情報ポータルに詳しい人なら一目見てわかるだろう。これってあのWebクリッピングポートレットと同じ仕組みである。Webクリッピングポートレットは、ターゲットのHTMLの中のタグを解析して必要な部分だけを抽出・再加工する簡単なアプリケーションを作ってポートレットにコンテンツを表示する。しかし、このやり方の場合、相手システム側の仕様変更やコンテンツ記述者のちょっとした書き方の変更だけでHTML解析が上手く機能しなくなるなどのトラブルが発生する。手書きのHTML等の場合タグが閉じていないというエラーがあったり、閉じる順番が入れ替わると解析できなくなったりする。また以前の解析を行う部分のプログラムには結構な資源が必要な事も多く、かなりの時期の間このWebクリッピングポートレットはカタログにはのるが現実には使えないというデモ用客寄せ用のものだった。

 Webwagのほうは、ちょっといくつか試したみたがきちんと動くようだ。あのWebクリッピングポートレットがWeb2.0の波に乗って進化して帰ってきた!
 まさにEnterprise2.0来たるべし

yoi

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吉川 日出行

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