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 企業情報ポータル(EIP)上に既存コンテンツ(既存システム)をどのように掲載(接続)するかについての技術的分類の話。言い方を替えるとポートレットやwidgetの分類の一種。昨日書いたStartPagesの場合も基本的に同じになるはずであるが、こうしたフロント側のStartPages(EIP)とコンテンツとの接続方式については、我々は通常以下の6つの類型を使って分析や検討を行っている。

1.リンク集
 既存システムへのリンクを掲載する方式。http://形式だけでなく特殊プロトコル(Notes://など)や端末のCドライブ上の実行(EXE)ファイルを起動するものも含まれる。
 最も簡単でコストも低い。但しリンク集だけのStartPages(EIP)の場合、構築による業務改善効果も低いし、そもそも全てをリンク集で実装するならば、HTMLベースで企業内トップページを記述すればよく、高価なポータル構築ソフトウェアの購入は必要ない。

2.IFRAMEによる表示
 HTMLタグであるIFRAMEの機能を使ってコンテンツをStartPages(EIP)上の所定の枠内に表示する方法。IFRAMEはInline Frameの略のとおり、ポートレットあるいはwidgetという枠内に独立してコンテンツを表示する。
 コンテンツのUI・レイアウトは既存システム側で全て対応することとなる。既存コンテンツの現在の表示幅や長さがちょうどStartPages(EIP)の画面にあっている場合は問題が無いが、そうでない場合は既存システム側でシステム修正をしてレイアウトの変更が必要。1のリンク集と同じくIFRAMEだけでStartPages(EIP)を構築するのであればポータル構築ソフトウェアは不要。

3.RSS配信
 言わずとしれたRSS配信配信。StartPages(EIP)に配信されたFeedsの情報を表示する。これもポートレットやwidgetは標準のものを使えるので開発の必要はないが、既存システム側でFeedsを掃き出すように手を入れる必要がある。
 基本的には更新情報が時系列順に表示されるだけでは効果も限定的だが、Feedsに情報を付加すればタイトルや更新日時以外もStartPages(EIP)に表示することができる。StartPages(EIP)を使って業務革新をもたらしたいのであればStartPages(EIP)だけ見て何かアクションできるだけの情報を付与し一緒に表示したほうが良い。

4.Webサービス連携
 Webサービスと書いたが単純なタグ解析&加工も含まれる。既存システムがWeb化されており、HTMLで情報を返してくれるときにこのタグの中身を解析して必要な部分だけを抽出・再加工するアプリケーションを構築して、ポートレットやwidgetにコンテンツを表示する方法。相手のシステムがWebサービス対応していれば、Webサービス技術を使ってより高度で確実な処理も可能。
 Webサービス対応しておらずHTML解析のみで対応する場合、既存システムの仕様変更やコンテンツ記述者のちょっとした書き方の変更などによってHTML解析がエラーを出すなどのトラブル発生の可能性が非常に高くなる。また解析を行う部分のアプリケーションには結構な資源が必要になることもある。昨日書いたようにWebクリッピングポートレットはこの一種。

5.DBアクセス
 ポートレット用に既存システムのデータベース(あるいはリポジトリ)へ直接アクセスするアプリケーションを構築する。4.のWebサービス経由ではなく、例えばODBCなどの仕組みを使って直接データベースから必要なデータを取ってきて、ポートレットやwidgetの狭さにあわせた表示を行う。
 パフォーマンスの面では最も有利であるが開発工数は高くなる。

6.EAIツール連携
 既存コンテンツ側に手を入れない方法としてEAIやESPなどのミドルウェアを使う方法がある。例えば検索エンジンのインデックス作成機能を応用して社内のコンテンツのサマリーとなるデータをESP(エンタープライズ・サーチ・プラットフォーム)のインデックス上にプロキシー的に保存しておき、このインデックスに検索条件を投じて、コンテンツを得た後にポートレットやwidgetの狭さにあわせた表示を行うアプリケーションを実装する事例などがある。(参考:「ESPを使ってFeedsとRSSリーダーを代替する」)
 この方法は、4.Webサービス連携よりもパフォーマンス面では有利、5.DBアクセスよりも開発工数の面で有利になることが多いが、データが一旦キャッシュされるのでデータ鮮度の求められるコンテンツには適用しにくい。

 StartPages(EIP)構築の事前段階で既存コンテンツの洗い出しを行うとともに、各コンテンツの実装方法をどのパターンにするかを決めておくと良い。パターンが決まれば開発工数の概算も見積もれるからである。
 ちなみにポータル構築ソフトベンダーの多くは(開発段階になると特に)2.IFRAME方式を推薦する。これはStartPages(EIP)側の開発工数が最も少なくなり、作業や開発を既存システム側に押し付けることが出来るからである。別にIFRAME方式が他に比べて特に優れているわけでも逆に劣っている訳でもないので、このような口車に載せられることなく、コンテンツの性格やユーザニーズにあった最適な方法を選ぶべきである。

 ちなみにStartPages(EIP)の特徴であるパーソナライズを実現しようとした場合、最初の1.2.のやり方ではかなり実現が困難になってくる。きめ細かいパーソナライズを実現したいのであれば、本格的にWebサービス対応するか専用のDBアクセスのアプリケーションを作成するのが望ましい。

 次回は、StartPages(EIP)におけるパーソナライズの類型の解説

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吉川 日出行

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