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2008年9月10日の投稿

2008年9月11日 »

NEW20分で理解するSekai Camera〜セカイカメラ関連記事のまとめに、新たな関連記事まとめを作りました。

追記(2009-10-31):仮想現実に関するTwitterアカウント「ar_onetopi」をOneTopiで始めました。セカイカメラをはじめとするAR関連の最新トピックを追いかけています。まとめページはこちら

 これはきょうのAppleの発表もぶっとぶほどすごいことなのかも。世界カメラ「Sekai Camera」。SekaiCameraとの表記もありCEOの井口氏はセカイカメラと言っているので、日本語表記は「セカイカメラ」かな?

 まずはYouTubeの動画をどうぞ。

 TechCrunch 50で、日本企業のTonchidot(頓智・)がプレゼンテーションして絶賛されたという、新サービス。iPhoneのカメラとネット情報、タギング、GPS、加速度センサーなどを連動させたものと思われる。ある意味AR。ある意味、電脳コイル。

 iPhoneのカメラでみている映像に、位置にタグ付けされた情報をオーバーレイさせる仕組み。

 いま出ているiPhoneアプリ/サービスの中で、もっとも未来を見据えたものではないでしょうか?

 はやいとこ、アプリをダウンロードさせてください。

 TechCrunchはもちろん取り上げると思うのですが、その前に、VentureBeatが記事を書いています。

TC50: Tag real-world objects with Sekai Camera’s iPhone tool from the future

 「スノウクラッシュ」「ニューロマンサー」の世界が現実のものに、という書き方もしています。パネリストからは、タグ付けは誰がやるのか、という意見が出されたようですが、おもしろい発言も飛び出したもよう。

 「Googleがあなた方を買収する前に……」とパネリストが発言すると、

 「買収されない!」と代表の井口尊仁氏が反論。

 超カッコイイ!

 この会社、赤松正行氏がかかわっていると知って、注目していたのですが、予想をはるかに超えるものでした。

追記1:本家 TechCrunchにも記事きました:
TC50: Sekai Camera for Social Tagging on the iPhone

 けっきょく、パネリストには「言語の壁」もあり、その技術的背景や目的はほとんど明かされなかったようで、頓智・の人たちが日本に凱旋帰国してからぜひインタビューしてほしいものです>ITmediaのひとたち。

追記2:TechCrunchの翻訳記事もでました:
TC50日本企業第2弾―Sekai CameraはiPhoneでソーシャルタグを提供

追記3:当事者である赤松さんのレポート。コミュニケーションがうまくいかないようにパネリストが感じていたのは、実は作戦だったことが明かされています。
セカイカメラ・デビュー

追記4:TechCrunchがさらに後追い記事。おいおい、どれだけ注目してるんだ、という(笑)。ほかに書かれていないことが多いので、ぜひご一読を。「位置情報と端末を向ける方向を認識する技術」というのは、加速度センサーのダイナミックな動きから読み取るとかそういうのでしょうか? 個人で既に12個のiPhoneアプリケーションをApp Storeで公開しているだけのことはあるはず。やはり詳細が待たれます。
TechCrunch50日本勢の活躍(2)Tonchidot

追記5:Androidで近いことをやっているプロジェクトがあったので、そちらも紹介エントリー書きました。
Androidを電脳メガネにする「遠近」ってのもある

追記6:はてブのコメントで気づいた、「近未来Googleデバイスコンセプト」が、Sekai Cameraに近い。「意外と早く実現すると思いますよ。たぶん」てコメントもあったりして。

追記7:Sekai Cameraの技術的な問題点や重なるであろう特許・技術などをまとめている社怪人の日記さんの「世界カメラって…」を読んで判明。頓智・の井口尊仁氏って、CNETブログの「アート資本主義」の尊仁さんだったのね。まったく気づいてなかった。読み返してみなければ。

追記8:TechCrunchに続報。といってもたいした内容ではありませんが、TechCrunch 50のアジア、特に日本の活躍についてまとめてあります。
TC50: Japanese Companies Take The Role Of Representing Asia
・その日本語版:TC50: 日本企業、アジア勢を代表して活躍

Sekai Camera was one of the most talked about and controversial products of the whole conference

というふうに、Hoaxだという意見も出たけれども最も大きな話題を呼んだのは間違いなさそうです。そして、この記事の著者は次のように述べています。

Despite the antics, having lived in Japan for four years now, I am confident to say it’s highly unlikely a Japanese company would dare to present a hoax to such a large audience and star-studded jury (I heard rumors like this many times following the presentation).

 まあ、そういう例もないわけではないですが、CEOとCTOは名も歴史もある人たちですし、たしかにHoaxというのはないと思いますよ。

 わたしが考えつくのはこんなところ。

近接したところにある情報については、これはiPhoneの仰角を加速度センサーで検知し、持っている位置(胸くらいの位置)に対して、タグ付けされた情報を配置する。

その位置にある情報は、ちょっとズルすれば、自分を包み込む円筒のように配置しておき、それらを左右にスクロールさせることで希望する情報を配置する。もしくは、見えている範囲に、位置的に関連するタグをすべて左右に配置する、ということなら可能かもしれない。

少なくとも、タグ付けされたアイテムは、画面内にあるわけだから、外れていないように見せることになる。

さらに、加速度センサーで左右への移動を検知して、その円筒スクロールをさせればさらにリアル感は増す。

追記9:YouTubeに、パネラーと頓智・のやりとりが掲載されていました:

追記10:Sekai Cameraの位置認識技術の実装に関して、位置精度、加速度センサーでの角度検知精度など、いくつかの疑問点が指摘されています。必読:
「セカイカメラ」で電脳コイルの世界が実現?(2)

追記11:いかに現在のわれわれがサルかということを思い知らせるために、頓智・が考えたブースでの配りものが笑わせてくれます。このブースで話を聞いた人、どこかにブログか記事書いたりしてないかなあ:
風船とバナナ

追記12:ついに、頓智・CEOのCNET読者ブログに経緯がエントリーされました。この時点では技術的な内容はまだ明かされないようです。しかし、技術者は募集するそうなので、興味のある方はどうぞ:
セカイカメラを共に開発したい同志を募集中。

追記13:WIRED VISIONのyomoyomoの「情報共有の未来」で、Sekai Cameraが取り上げられていました。的を射た解説がさすがです。「遠近」の件が言及されてます(笑)
仮想現実と拡張現実〜Second Life、Sekai Camera、はてなワールド

追記14:日経コミュニケーションの堀越功氏執筆によるSekai Camera記事。
iPhoneアプリの未来を見せてくれた「Sekai Camera」

追記15:TechCrunchの最新記事に、Sekai CameraがVaporwareではないという記述があります。
Tonchidot Madness: The Video

We allowed a canned video demo instead of a live demo in this one instance because it was really the only way to show the full capabilities of the product (during rehearsals TC50 organizer Jason Calacanis did see a functioning prototype actually working on an iPhone).

 ライブデモも可能だったようですね。

 Q&Aを含めたフルサイズのビデオも掲載されています。

追記16:2009-02-18ファッション展示会ついに自分で動くセカイカメラを見ることができ、頓知・のCEOとCTOにミニインタビューをしました。それをITmedia Newsに掲載した記事です:
セカイカメラがどんなトンチでできているのか、中の人に話してもらった - ITmedia News

CloseBoxに掲載前日書いた、記事の補完的なエントリー:
「動くセカイカメラ」で確認してきたこと
セカイカメラ、Twitter、裏セカイカメラと便所の落書き

同じ日に掲載された松村太郎さんの記事:
松村太郎のiPhone生活 番外編:世界をクリッカブルにするオープンプラットフォーム──「セカイカメラ」

林信行さんのブログエントリー2本:
nobilog2: セカイカメラ、世界デビュー
nobilog2: セカイカメラ in action

2009-02-17掲載のTechCrunch記事:
現実世界をiPhoneでタグ化するSekai Camera。プロトタイプも素晴らしい

2009-02-17掲載:日本で最初にβ版を目撃して書いた、AppBankの記事:
Sekai Camera - セカイカメラ 世界初お披露目 | AppBank
Sekai Camera Hands On - セカイカメラを触ったよ。 | AppBank

井口CEOの個人ブログ:
頓智・からの初プレスリリース(一日遅れ)

赤松CTOの個人ブログ
セカイカメラ、roomsに登場
セカイカメラ@roomsの内側

koya

 要するに、Pandoraのような、「似たテイストの曲」を、自分のライブラリの中からレコメンデーションしてくれる機能。それがGeniusなわけで。

 自分のライブラリには聴いたことのない音楽も含まれているわけで、その中から似た感じの曲を探してくれるのです。ちなみに、うちの音楽データ(128kbps以上のオーディオデータに限定)は123Gバイトあるため、データをAppleに送出するのに1時間以上かかりました。

 S&Gの「明日に架ける橋」で作ってみたら、

・天国の扉(Bob Dylan)
・僕のコダクローム(Paul Simon)
・She's Always A Woman(Billy Joel)
・Tears In Heaven(Eric Clapton)
・Good Vibration(Beach Boys)
・With A Little Help From My Friends(Joe Cocker)

といった、捨て曲は1つもないという名曲ぞろいに。70年代アーティストのヒット曲で検索しただけではという疑惑もありますが(笑)

 でも、ビートルズの曲ではGeniusが作れないんです。iTunes Storeにないからでしょうね。天才にも苦手があるってことで。

 ライセンスのところにPandoraの名前はなかったので、AppleがiTunes Storeの情報を元に独自に基準を持っていて、レコメンデーションをしてるんでしょうね。で、その中身はけっして教えてくれないはずです。シャッフルのときも、その仕組みも言わなかったし。

関連記事:
Apple、iTunes 8に「Genius」プレイリスト作成機能を搭載

koya

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松尾 公也

松尾 公也

Mac誕生前夜の1983年業界入り。
PC Magazine、PC WEEK、MacUserなどを経て、IT業界の裏道を歩みつつ現在に至る。

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