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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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2006年12月11日 »

週末なので、ちょっとした感想文を。

昨日の深夜、朝食を買うために某コンビニに立ち寄りました。入ってすぐの正面にあったのが、栄養ドリンクコーナー。左側の写真に写っているのがそれなのですが、種類・量とも充実しています。ちょうど駅から住宅地に向かう帰宅ルートにあるコンビニなので、買って帰る人が多いのかもしれません。

しかしこの什器を見て、ちょっと気になったことが。POPに「あなたにぴったりの栄養ドリンクをお選びください」とあるのですが、これだけの種類の中からどうやって「ピッタリの1本」を見つけろというのでしょうか?お店にしてみれば「たくさん種類があればお客様も喜ぶだろう」という親切心なのかもしれませんが、さすがにここまであると迷惑に感じる人もいるかもしれません。

仮に個々の栄養ドリンクには明確な特徴があり、それほど頻繁に飲まない人でも選択しやすいものであれば、種類が多くても困らないかもしれません。しかしビンの大きさもデザインも、打ち出している効能もほぼ一緒。実際、あるメーカーの方に聞いた話なのですが、商品の成分にはそれほど大きな差は無いのだそうです。そうなると、もう「なんとなくいつも飲んでいるから」「たまたま目にとまったから」という選び方しかできないでしょう。

ハーバード・ビジネス・レビューの2006年12月号に、「『選択の不自由』の心理学」という記事が掲載されています。これは「選択肢が過剰であると、購買につながらず、たとえ消費者が購入しても満足度は下がる」という研究結果について解説したもので、「選択肢の豊富さがマーケティング戦略を強化できるという時代はもう終わった。顧客にとっても小売業者にとっても、選択肢が多ければよいとは限らないのだ」と説いています。栄養ドリンクの例は、まさにそんなケースと言ってよいかもしれません。

一方、以前から取り上げている本『ロングテール』の中では、この「選択の不自由」を解消する手段として、「製品の特徴をPOPで解説する」「店員がアドバイスする」など消費者の選択を楽にする手立てを講じることを勧めています(それさえあれば、選択肢の多さが逆に売上アップにつながるというのが『ロングテール』の主張)。そうだとすれば、「ぴったりの栄養ドリンクをお選びください」ではなく「ぴったりの栄養ドリンクが見つかるように、お客様をサポートします。店員までなんなりとご質問ください」がこの場合の正しいPOP、ということになりますね。

とはいえ、実際にはコンビニでそんなサポートをするわけにもいかないのでしょうが・・・であれば少なくとも、メーカー別ではなく効能・価格別の棚割をして欲しいなぁと思いつつ、帰路についた次第でした。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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