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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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2006年12月9日 »

最近、ユーザー・イノベーションという言葉を聞く機会が多くなりました。僕はヒッペルの『民主化するイノベーションの時代』を紹介してもらい、初めてそのコンセプトを知ったのですが、意識してみると様々な成功事例が既に存在していることが分かります。特に「ユーザーの参加」を特徴の1つとする WEB 2.0 が浸透しつつあることから、IT系では馴染み深いコンセプトになりつつあるのではないでしょうか。

一方ごく身近な分野でも、ユーザー・イノベーションの例が見つけられます。例えば先月の日経MJに、こんな記事がありました:

■ ヒットのヒミツ -- 資生堂の男性用ヘアワックス (日経流通新聞 2006年11月22日 第7面)

資生堂が今年8月に発売したヘアワックス「ウーノWデザインファイバー」について。大ヒットした「木更津キャッツアイ」とのコラボレーションCMでも話題を呼んでいますので、ご存知の方も多いでしょう。この製品が開発された背景に、ユーザーによる工夫があったことが紹介されています。

「Wデザインファイバー」の特徴は、その名の通り2種類のワックスが1つにセットされていること。例えば「髪を整えるベース用を髪全体に塗った後、髪のトップを強力に立ち上げる別のワックスを使い、立体感のある髪型にする」といった使い方ができるようになっています(下のスクリーンショットは、UNO公式サイト中の説明図):


最近の男性は小顔に見せるために、こんな複雑な髪型にしているとのこと(残念ながら、顔がデカいことをあきらめている僕には縁の無い話です)。しかし、

このような髪型は一種類の整髪料では整えにくい。資生堂の調査でも、機能の異なるワックスを部分によって使い分けたり、混ぜ合わせるなどの使い方をする人が約3人に1人いることがわかった。

そうで、そこから「機能の異なる2種類のワックスをセットにする」という商品が生まれたのだとか。

考えてみれば、僕らも市販の製品を使う際に、何か独自の工夫をすることって多いのではないでしょうか。それを「イノベーション」というご大層な言葉で呼ぶかどうかは別にして、種類を使い分ける・サイズを調整する・別の用途に使うといったことは普通に行われていると思います(例えば我が家では、掃除に使う取替え式ワイパーを子供がマネして使いたがり、ほとんどオモチャと化しています -- 子供のお手伝い用掃除道具ってないんでしょうか?)。そんな些細な工夫をすくい上げて商品化する能力を持つことが、これからのメーカーには求められるのかもしれませんね。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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