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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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現在のWEB上に展開されているサービスは、若年層から30~40代向けのものが中心です。統計データを見たわけではありませんが、各サービスのターゲットユーザーを調査すれば、30代以下にかたよった分布になるのではないでしょうか。現在のインターネットユーザーの多くがこの世代層ですから、彼らに焦点を当てたサービスが中心になるのも当然です。

しかし、中高齢層でもインターネットユーザーは徐々に増えつつあり、彼らをターゲットにしたWEBサービスも現われ始めています。例えばグルメサイトとして有名な「ぐるなび」は「ぐるなびシニア~50歳未満お断り~」というサイトをオープンさせ、シニア向けにカスタマイズしたグルメ情報検索サービスを展開しています(参考記事:「ぐるなび」から、シニア向けサービスがスタート)。またNTTデータは、団塊世代向けに老後の生活相談をWEB上で行うサービスの実験を始めたとのこと:

団塊退職者向けにネットで老後相談 NTTデータが実験(ITmediaニュース)

さらに先日、こんなニュースもありました:

ネットでお墓探し -- 協栄事業、石材店も紹介(日経産業新聞 2006年3月24日第17面)

WEBサイト制作を手掛ける協栄事業が、約200の霊園と協力し、インターネットでお墓が探せるサイト「お墓ナビ」をオープンしたとのこと。霊園だけでなく石材店とも契約し、霊園と石材店を組み合わせて紹介してくれるそうです。さっそくアクセスして使ってみましたが、ちょうど不動産検索サイトを使うような感覚でお墓が探せました。物件の個別ページには「ご購入者の声」などというコーナーもあり(ただし投稿されている記事はまだ少数)、不謹慎ですが流行の「Web2.0」っぽい展開も期待させます。

こういったサービスは、既存のノウハウを他分野に応用するという形式で参入が可能ですから、今後も増えていくことでしょう。それこそ「ぐるなび」や「住宅情報ナビ」が霊園や老人介護施設を検索対象に含める日が来るかもしれません。

問題はシニア向けWEBサービスがビジネスとして成功する環境にあるのか、という点です。確かに高齢者がネットを使うことは現時点では想定できませんが、中高年齢層にネットユーザーが増えているのも事実でしょう。「ネットを使うのは若者だけ」という前提を、そろそろ考え直してみても良いと思います。

またシニア向けとは言え、ユーザーがシニアだけとは限りません。家族が本人に代わってこういったサービスを利用することも考えられるでしょう。お墓や老人介護施設などといったテーマは、家族にとっても重要なものであり、かつ周囲に気軽に存在できる相手がいない分野です。いきなり霊園に資料請求、の前に、ちょっとネットで検索してみるか・・・という感覚で利用する人は意外に多いのではないでしょうか(であればシニア向けWEBサービスには、検索機能だけでなく読み物的な記事の掲載・他ユーザーとの匿名でのコミュニケーション機能といったものも求められると思います)。

日本は他の先進国の中でも、高齢化が急速でインパクトも大きいと言われます。であればこそ、シニア向けWEBサービス市場が早期に立ち上がり、より良いサービスが生まれるためのノウハウが蓄積されることを願います。そのノウハウが諸外国でも応用され、日本企業はシニア向けWEBサービスのグローバルプレーヤーになる・・・と期待するのは甘すぎでしょうか。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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