2024年のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジ・トレンドトップ5
ガートナージャパンは2024年6月3日、「2024年以降のソフトウェア・エンジニアリングに関する戦略的テクノロジートレンドのトップ5」を発表しました。
Gartnerが2023年第4四半期に米国と英国のソフトウェア・エンジニアリングおよびアプリケーション開発のチーム・マネジャー300人を対象に実施した調査によると、65%のリーダーがパフォーマンス目標の上位3つに「ビジネス目標の達成」を挙げています。これらのリーダーは、破壊的なテクノロジーに投資することで、生産性、サステナビリティ、成長というビジネス目標の達成に向けてチームを強化しようとしています。
以下、戦略的テクノロジ・トレンドトップ5です。
トップ5の戦略的テクノロジートレンド
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ソフトウェア・エンジニアリング・インテリジェンス
ソフトウェア・エンジニアリング・インテリジェンス・プラットフォームは、透明性の高いエンジニアリング・プロセスの統合的なビューを提供します。これにより、リーダーはベロシティやフローだけでなく、品質、組織の有効性、ビジネス価値についても理解し、測定することができます。Gartnerは、2027年までにソフトウェア・エンジニアリング組織の50%がこのプラットフォームを使用すると予測しています。 -
AI拡張型開発
AI拡張型開発は、ソフトウェアエンジニアによるアプリケーションの設計、コーディング、テストを支援するために生成AIや機械学習を利用する手法です。これにより、開発スピードの向上とコスト管理が可能となり、チームの能力も向上します。 -
グリーン・ソフトウェア・エンジニアリング
グリーン・ソフトウェア・エンジニアリングは、炭素効率が高く、二酸化炭素の排出量に配慮したソフトウェアを構築する専門分野です。生成AI対応アプリケーションは特にエネルギーを大量に消費するため、この分野の重要性は今後ますます高まるでしょう。 -
プラットフォーム・エンジニアリング
プラットフォーム・エンジニアリングは、社内の開発者ポータルや複数のプロダクト・チームが利用できるプラットフォームを提供することで、開発者の負荷を軽減します。これにより、ソフトウェア開発が促進され、開発者の満足度も向上します。 -
クラウド開発環境
クラウド開発環境は、リモートアクセスですぐに利用可能なクラウドホスト型の開発環境を提供します。これにより、開発ワークスペースが物理的なワークステーションから切り離され、一貫性のある開発者エクスペリエンスが実現します。
Gartnerのシニアディレクターアナリストは、日本企業においてもこれらのトレンドが重要であると述べています。レガシーアプリケーションの近代化やアジャイル開発の採用、内製開発へのシフトを検討する企業にとって、これらのトレンドはビジネス価値の実現に不可欠となっています。