2027年までに世界のAIソフトウェアの市場収益は2790億ドルに
IDCは2023年10月31日、「世界のAIソフトウェアの市場予測」を公表しました。
IDC Forecasts Revenue for Artificial Intelligence Software Will Reach $279 Billion Worldwide in 2027
IDCの予測によると、世界のAIソフトウェア市場は2022年の640億ドルから2027年には約2510億ドルにまで成長し、複合年間成長率(CAGR)は31.4%に達すると予測しています。
AI中心のソフトウェアの予測には、AIプラットフォーム、AIアプリケーション、AIシステムインフラストラクチャソフトウェア(SIS)、およびAIアプリケーション開発・展開(AD&D)ソフトウェア(AIプラットフォームを除く)が含まれています(IDCが最近予測した生成AIプラットフォームとアプリケーションは含まず)。これらは2027年に283億ドルの収益を生み出すと予測しています。
IDCの調査によると、今後12ヶ月間に約3分の1の回答者が、組織はベンダーからAIソフトウェアを購入するか、特定の使用事例やアプリケーション領域に対してベンダー提供のAIソフトウェアと社内サポートを利用すると推測しています。
AIソリューションへの需要が高まっており、個々のビジネス要件に基づいたカスタマイズされたアプローチの必要性が顕在化しています。
IDCのアナリストは、
経済的不確実性や市場の変動にもかかわらず、AIや自動化技術への投資の勢いは揺るぎないものです。企業は、最先端の技術を活用することが戦略的に必要不可欠であり、長期的な成功を実現するための重要な要因であることを認識しています。潜在的な課題やリスクにもかかわらず、企業はAIの採用がビジネスオペレーションの未来を保証し、競争に勝つために引き続き不可欠であると確信しています
とコメントしています。
<AIアプリケーション>
AIアプリケーションは現在、AIソフトウェアの最大のカテゴリで、2023年の市場全体の収益の約3分の1を占めています。このカテゴリでは、共同作業、コンテンツワークフローと管理、企業資源管理(ERM)、サプライチェーン管理、生産およびオペレーション、エンジニアリング、顧客関係管理(CRM)アプリケーションが含まれています。AIアプリケーションカテゴリの収益成長は、5年間のCAGRで21.1%と全体市場を下回ると予測しています。
<AIプラットフォーム>
2023年の収益において2番目に大きなカテゴリはAIプラットフォームです。AIプラットフォームは、2023年から2027年の予測期間において2番目に速い成長率(35.8%のCAGR)を示し予測の大半で最大の収益カテゴリとなると予測しています。
AIプラットフォームは、人間の認知能力を模倣することができるインテリジェントアシスタントなど、AIモデルおよびアプリケーションの開発を容易にするとしています。
IDCのアナリストは、
AIの風景は急速に変化しています。従来のAIと生成AIの融合により、意思決定の効率と創造的な独創性を組み合わせた最先端のソリューションが生まれます。企業がAIへの投資を続けるにあたり、彼らは課題に対処し、長期的なROIを最大化するために倫理的な考慮を優先する準備をすべきです。
とコメントしています。