生成AIの活用が進めば、ITインフラがさらに複雑化し、ITインフラの分散化が加速する 〜IDC Japan 国内ITインフラ支出動向調査の分析結果を公表
IDC Japanは2023年10月16日、「国内ITインフラ支出に関する最新の動向調査の結果」を発表しました。
この調査結果から、ITインフラ投資の重要性が再確認されました。ビジネスの成果として、コスト削減や効率化、売上や利益の拡大に加えて、顧客満足度の向上やデジタルビジネスの加速といった面での期待が高まっていることが明らかになりました。
特にデジタルビジネスの成熟度が高い企業では、ITインフラ投資の優先度が高く、その対応能力も高いことが明らかになっています。
ITインフラ投資の中でも、セキュリティの向上、運用管理の自律化、データ分析基盤への投資が特に重視されています。
また、ハードウェアのas a Serviceモデルが増加傾向にあり、その利用理由として、使用量に応じた支払いや過大な初期投資の回避、そして利用とコストの明確化を挙げています。
このモデルを通じて、ITインフラコストの最適化や説明責任、コスト負担部門の明確化が実現されているとの結果も報告されています。
さらに、Generative AI(生成AI)の取り組みが拡大しており、それに伴いITインフラにも大きな影響が出てきています。
サイバーセキュリティへの対応、ITインフラの複雑性の増大、パブリッククラウドへの移行の加速などがその影響として挙げられています。
IDC Japanのアナリストは、
デジタルビジネスを拡大するためには、ITインフラは優先度の高い投資領域の一つである。Generative AIの活用が進めば、ITインフラがさらに複雑化し、ITインフラの分散化が加速する見込みである。ITインフラ投資においては、データ活用によるイノベーションの実現と、ITインフラの信頼性の向上を両立すると共に、デジタルビジネスを実現するための共通基盤を構築することが重要になる。
とコメントしています。
出典:IDC Japan 国内ITインフラ支出に関する最新の動向調査 2013.10