政府のAIに関する取り組みについて ~新しい資本主義の グランドデザイン及び実行計画 から
政府は2023年6月16日、「経済財政諮問会議(令和5年第9回)・新しい資本主義実現会議(第20回)」を開催しました。今回はこの中から、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版」の中のAIに関する取り組み方針について、とりあげたいと思います。
生成AIの性能が大規模言語モデルを活用し、進化しており、多くの人々が利用を始めています。その一方で、その性能は計算資源とデータの規模に大きく依存し、我が国のデータが少ないことで、AIの回答が不適切になる可能性や供給途絶での影響、さらには透明性の欠如や偽情報の拡散などのリスクが懸念されています。
これに対処するため、国際的な議論を進め、リスクに対応しながらAIの利用促進と開発力強化を目指していく必要性をあげています。今後の取り組み方針は以下の4つです。
国際的な議論とリスクへの対応:
AIの発展に伴い、その不適切な使用や潜在的なリスクに対処するために国際的な議論が必要とされています。G7は「広島AIプロセス」に沿って、生成AIに関するガバナンスについて議論し、年内に報告することを合意しました。これに対応して、AIのリスクを認識し、評価するためのガバナンス、法制度、監査、ガイドラインなどの確立が国際的な舞台で議論されています。
AIの利用の促進:
AIの利用を加速させるために、データ連携基盤の構築、人材育成、スタートアップ支援などが重視されています。政府機関では、生成AIの活用が業務効率化やサービス向上に寄与する可能性がある一方で、リスクも存在します。教育分野では、生成AIの利用が教育効果を向上させる可能性がありますが、宿題の作成などでの不適切な使用も懸念されており、ガイドラインが策定される予定です。
AIの開発力の強化:
日本は、生成AIの研究と開発を強化する必要があります。これには、計算資源の整備、大量の高品質データへのアクセス、省エネ型半導体の開発などが含まれます。また、市場原理を尊重し、開発者間での競争を促進しつつ、基盤技術をオープンにすることで、技術革新を促進し、世界のトップ人材を惹きつける環境を整備することが重視されています。スタートアップによる挑戦も、この分野で重要であり、政府はこれを支援する方針です。
政府の検討体制の強化:
AIに関する課題に対処するため、政府は有識者によるAI戦略会議やAI戦略チームを設置し、その活動を強化しています。これらのチームは、AI技術の適切な使用と規制を評価し、関連する政策の策定に貢献する役割を担っています。具体的には、業界専門家、学者、法律家など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが参加し、AI技術の応用やリスク、倫理的な問題などについて幅広く議論していくとしています。
※本文章はChatGPT-4を活用し、一部要約しています。