データ利活用・連携による新たな価値創造に向けて 〜日本型協創DXのリスタート
日本経済団体連合会(経団連)は2023年5月16日、「データ利活用・連携による新たな価値創造に向けて ― 日本型協創DXのリスタート ―」を発表しました。
本提言では、はじめに Society 5.0 for SDGs で目指す未来像と、求められる取組み、そのために必要なデータを改めて確認しています。
次に、今後各分野で企業がデータ連携の中核を担ううえでの現状と課題、ならびにそれを解消するために政府・企業が取り組むべきアジェンダを提示しています。
そのうえで、KPI(Key Performance Indicator)等、具体的なプロジェクト実行に向けた今後の進め方を明確化し、経済界のリーダーシップのもとで、いかに社会課題の解決、生活者価値の創出を目的としたデータ利活用・連携に取り組むべきか明らかにしています。
本提言を、日本型協創 DX による Society 5.0 for SDGs 実現に向けた再出発の号砲としたいとしています。
目指す未来像と方策では、どのようなデータが必要かを整理しています。
出典:経団連 2023.5.16
経団連のアクション ―いかに新たな価値を生み出すか― という観点で3つのアクションプランを示しています。
・データによる価値協創宣言
データ利活用・連携によっていかに生活者価値を生むかという観点から、2019年策定の「個人データ適正利用経営宣言」を改訂。個人データの適正利用はもとより業種・分野の垣根を超えた広範なデータ利活用・
連携を推進。
・データによる価値協創PJ
日本型協創DXによってSociety 5.0 for SDGsを具現化する「データによる価値協創プロジェクト(仮称)」について、具体的かつ持続可能な取組みを募集、2023年秋頃を目途に公表。その際、目的とする価値を参加
企業で共有することが最も重要。
・今後の進め方とKPI
どのような価値が得られるのか、ステークホルダーの理解を得たうえで、価値分配の方策を明確化。2030年をゴールとして社会課題の解決、生活者価値の創出を目的としたデータ連携に取り組み、日本型協創DX
によるSociety 5.0 for SDGsを具現化。
出典:経団連 2023.5.16
目次や資料は以下のとおりです。
【概要】
(PDF形式)
【本文】
(PDF形式/本文の目次は以下のとおり)
Ⅰ.はじめに ― なぜデータ利活用・連携か ―
Ⅱ.目指す未来像と方策
- 未来像の再確認
- 実現に向けた方策
- 経済界の役割
Ⅲ.現状の整理
- データの種類と連携の類型
- わが国企業によるデータ利活用・連携の進捗
- (1) データ利活用の進捗
- (2) データ連携の進捗
Ⅳ.具体的課題と解決策
- 目的・利益を共有できない:連携しているが効果が出ない、実証止まりで社会実装につながらない等
- (1) 追求する価値の明確化とビジネスモデルの構築
- 各主体の理解不足:連携する意思がない、協力してもらえない等
- (1) 社会的受容性の向上
- (2) 地方公共団体の理解増進
- (3) 企業の意識改革と行動
- 環境整備の不足:連携して良いのか不明、連携できるデータがない等
- (1) 法制度のあり方
- (2) オープンデータのあり方
- (3) 基盤・技術のあり方
Ⅴ.経団連のアクション
- 「個人データ適正利用経営宣言」の改訂
- 「データによる価値協創プロジェクト(仮称)」の募集
- 今後の進め方とKPI