フィジカルインターネット・ロードマップと、実現する社会
経済産業省は2023年2月24日、「第7回 自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会」を開催しました。
今回は、この中からフィジカルインターネット・ロードマップと、実現する社会について取り上げたいと思います。
フィジカルインターネットは、インターネット通信の考え方を、物流(フィジカル)に適用した新しい物流の仕組みとして、2010年頃に提案されて以降、国際的に研究が進められています。
デジタル技術を駆使し、物資や倉庫、車両の空き情報等を見える化し、規格化された容器に詰められた貨物を、複数企業の物流資産(倉庫、トラック等)をシェアしたネットワークで輸送するという共同輸配送システムを指します。
経済産業省・国土交通省において、令和3年度に「フィジカルインターネット実現会議」を開催し、令和4年3月に「フィジカルインターネット・ロードマップ」を策定・公表しています。
フィジカルインターネット・ロードマップのイメージは以下のとおりです。
フィジカルインターネット・ロードマップ
出典:経済産業省 第7回 自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会 2023.2.24
2036年移行のフィジカルインターネットによる実現する社会やイメージは、①効率性、②強靭性、③良質な雇用の確保、そして、④のユニバーサル・サービスの4つで整理しています。
フィジカルインターネットにより、「時間」「距離」「費用」「環境」の制約から、個人・企業・地域の活力と創造性を解放し、価値を創出するイノベーティブな社会を実現。2040年に11.9~17.8兆円の経済効果をもたらすと試算しています。
フィジカルインターネット実現イメージ ~実現する社会~
出典:経済産業省 第7回 自動走行ロボットを活用した配送の実現に向けた官民協議会 2023.2.24