一般社団法人ロボットフレンドリー施設推進機構の設立について
一般社団法人ロボットフレンドリー施設推進機構は2022年10月5日、あらゆるタイプの施設において、「ロボットの導入」と「ロボットフレンドリーな環境(以下「ロボフレ環境」)の構築」を支援するため設立を公表しました。
出典:一般社団法人ロボットフレンドリー施設推進機構 2022.10.5
本機構は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2019年11月に立ち上げた「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース(TF)」内の「施設管理テクニカルコミッティ(TC)」に由来しています。
業界横断的な企業があらゆる施設においてロボット導入を実現するための手法を検討し、2021年6月には「ロボット・エレベーター連携インタフェイス定義」の暫定版を公開することができました。本機構は、産業界がスピード感を持って自発的にロボットの活用について検討を行うため、TFから発展的に独立する形で設立されています。
本件に関して、経済産業省からは以下のプレスリリースを実施しています。
■経済産業省プレスリリース
ロボットフレンドリーな環境の実現に向けた取組が加速しています
~各プロジェクトの推進体制の決定、ロボフレ推進法人の新設などの取組~
URL:https://www.meti.go.jp/press/2022/10/20221005001/20221005001.html
本機構では、今後、以下の計画を進めていく予定です。
■本機構の目指す姿に関しては以下のとおりです。
①施設とロボットの連携において協調領域を整理すること
ロボットは、エレベーターやセキュリティ(入退管理システム)等と連携することによって、その可動域を大幅に拡大させることが可能です。しかしながらこれまでのロボットの連携事例においては、各社各様に連携方式を開発していたため、実現される効果がほぼ同じであるにも関わらず、過大な導入時間を要しコストアップに繋がっておりました。本機構は施設とロボットが連携する上での協調領域を整理し、各社が競争領域に注力できる環境の整備に努めます。具体的には、ガイドラインや各種規格を発行し、ロボットの普及を支援することに努めます。
②「ロボフレ環境」を定義し、ロボットを導入しやすい環境を具体化すること
現状「ロボフレ環境」という定義は存在せず、ロボットによって「どんな施設であれば即座に導入可能なのか」状況は区々になります。例えば、あるロボットは少しの段差であれば超えられるが、別のロボットは超えられない等です。本機構では「ロボフレ環境」を定量的に定義し、ロボットの導入をし易い環境の具体化を目指します。
③ロボットの群管理の実現を支援すること
ロボット同士を束ねるシステムが無い限り、ロボット同士がすれ違うことは現在の技術において困難です。例えば狭い通路で複数種類のロボットが対面してしまった場合、すれ違うことができず止まってしまうことが予想されます。複数種類のロボットが同一環境にて自律的にサービスを行う状況を見据え、本機構ではメーカー横断的なロボットの群管理を実現することを目指し、複数種類のロボットが同時にサービスを提供できる環境づくりを支援します。