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データ駆動型農業の実現に向けたガイドライン 

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農林水産省は2021年2月10日、農業機械から得られるデータを様々なソフトと連携する仕組みとなるオープンAPIの整備に向けて、事業者の対応指針を示した「農業分野におけるオープンAPI整備に関するガイドラインver1.0」を策定しました。

農業者の高齢化や労働力不足に対応しつつ、生産性の向上を目指す上で、ICT・ロボット等を活用したスマート農業の重要性が増しており、作業の自動化や省力化はもとより、農業データの活用による効率的な農業経営や技術継承の円滑化などの効果が期待されています。

一方、スマート農業の普及に伴い、農業の現場からは、メーカーの垣根を越えた様々な農機・機器のデータ連携を通じた、一元的なデータ管理・分析と農業経営への活用に対するニーズが高まっています。

こういった背景を受け、農林水産省では、農機システムが取得するデータの連携に向けたルールづくりに向けて、農機メーカー、ICTベンダー、農業者、学識経験者が参画する検討会を設置し、検討を重ね、今回ガイドラインを策定しています。

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出所:農林水産省 農業分野におけるオープンAPI整備に関するガイドラインver1.0 2021.2

API連携に当たっての課題は、連携するデータ項目の特定やデータに係る利用権限やセキュリティ等の検討、API形式等の標準化などが課題となっており、農機メーカー、ICTベンダー、農業者、学識経験者等が参画する「農業分野におけるオープンAPI整備に向けた検討会」を令和2年8月に立上げ、検討会の議論を踏まえ、農林水産省が、農機メーカーやICTベンダーの対応指針を示したガイドラインを策定しました。

「農業分野におけるオープンAPI整備に関するガイドラインver1.0」のポイントは以下のとおりです。

対象とする機器・システム
○データを取り扱う農業用機械等(農業機械、IoT機器、農業生産関連施設等)

データ連携を行う上での指針

○APIの開放性と利用制限
・・・農機メーカーは、API接続を希望するICTベンダーを差別的に排除しない
○農業者と機械提供事業者との契約
・・・農業分野におけるAI・データに関する契約ガイドラインを踏まえ、第三者に当たるICTベンダーへの
データ提供を想定した契約を締結
○機械提供事業者と接続事業者との契約
・・・API接続の開始手続や不正アクセス・障害等発生時の対応、利用者への保証、免責、禁止行為
など、API利用に当たって必要な事項について契約を締結
○提供データの利用権限
・・・農業者が自身のデータを活用する範囲において、ICTベンダーによるデータの加工等が可能、目的
外利用は不可
○提供データの保管責任・有効性・継続性
・・・ICTベンダーはデータを適切に管理・保管
○APIの標準仕様
・・・WAGRIの仕様を踏まえつつ、円滑なデータ交換を可能とするAPI仕様を事業者間で合意
○個人情報の保護、セキュリティの確保、メンテナンス体制

データ項目
○農業者のニーズ等を踏まえ、農業用機械等の種類ごとに連携するデータ項目を検討
○データの用語、取得頻度、単位等の標準化については継続して検討

今後の取組ロードマップとしては、

R3年度中に、トラクター、コンバイン、田植機の位置情報、作業時間等を農機メーカーがAPI実装予定で、その他の施肥量や収量等のデータのAPI実装は順次検討・実装予定となっています。

本ガイドラインは、以下の農林水産省ホームページにおいても、閲覧・ダウンロードすることができます。

【農林水産省ホームページ:農業分野におけるオープンAPI整備に向けた検討会】
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/openapi.html

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