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ポストコロナにおけるデジタルエコノミー政策

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一般社団法人 日本経済団体連合会(以下、経団連)は2020年12月15日、「ポストコロナにおけるデジタルエコノミー政策のあり方」を公表しました。

新たなデジタルエコノミー政策

これまで日本は、DXと多様な人々の創造力・想像力の融合を通じ"Society 5.0" を実現すべく、官民で様々な取組みを実施してきていますが、コロナ禍によって社会のデジタル化の遅れが顕在化しています。

今後は、これまで以上にスピード感のある施策の推進や行政運営の効率化等が必要であると提言しています。

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出所:日本経済団体連合会 2020.12

Society 5.0の実現に向けて、行政のDXが喫緊の課題となっています。

そのため、地方公共団体も含めた行政各部におけるすべての施策・事務を一体的に見直し、デジタル3原則を徹底することが不可欠としています。
新たに政府に設置される組織は、行政のDXを通じ、社会全体のDXを牽引する司令塔かつ実行組織となることが必要としています。

また、書面・対面を求める全ての行政手続のデジタル化、押印や印紙貼付の省略を実現し、オンライン上で手続が完了することが重要であり、その際、行政の業務をデジタル前提で見直し、再構築を行うこと
が不可欠としています。

登記印・登録印を必要とする手続についてもデジタル化の例外とせず、オンラインでの本人確認を積極的に検討すべきであるとしています。

スクリーンショット 2020-12-19 215136.jpg

出所:日本経済団体連合会 2020.12

そのほかにも、

マイナンバー制度の徹底活用や業務・システムの標準化による社会基盤整備の重要性も指摘しています。
業務・システムの標準化による社会基盤整備では、同じ手続でも、地方公共団体によって申請書類の様式や制度の運用等が異なるため、広域で事業を展開する企業の手続コストが増加しています。
行政手続コストの低減を図るため、国が主導して、行政各部における業務・システムの共通化や標準化を実施すべき点も指摘しています。

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出所:日本経済団体連合会 2020.12

データ関連の政策にも触れていますが、これは、別の機会にしたいと思います。

全体の流れは以下のとおりです。

【概要】

(PDF形式)

【本文】

本文のPDF版はこちら

1.はじめに

2.デジタルエコノミーに関する動向

  1. (1)デジタル・ガバメントの推進
  2. (2)マイナンバー制度、国・地方の業務・システムの見直し
  3. (3)データの利活用促進
  4. (4)個人情報保護制度の見直し

3.わが国が目指すべき方向性

  1. (1)求められる政策
    1. ① 行政のDX
    2. ② マイナンバー制度の徹底活用
    3. ③ 業務・システムの標準化による社会基盤整備
    4. ④ 個人情報保護法制の一元化
    5. ⑤ 改正個人情報保護法に基づく政令・規則・ガイドライン等の整備
    6. ⑥ データ連携の強化に向けた施策
    7. ⑦ 公益目的を含むデータの利活用と個人情報保護のバランス
    8. ⑧ AI利活用の推進
    9. ⑨ データ活用に向けたさらなる国際協調
  2. (2)企業の自主的な取組み
    1. ① 民間経済活動における書面・押印・対面の見直し
    2. ② 個人データの適正な利用

4.おわりに

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