インターネットとTrusted Web
内閣府は2020年6月16日、「第4回 デジタル市場競争会議」を開催し、デジタル広告市場の競争評価の中間報告(案)を公表しています。
この中から、インターネットとTrusted Webを中心にとりあげたいと思います。
原稿のインターネットの構造の姿は、特定のWebサーバー(プラットフォーム)にデータが集積sあれるネットワーク構造へと変化しています。
その一方、ここ数年 は、メガプラットフォームによる中央集権型ではなく 、ブロックチェーン(暗号技術)等を活用 して、個人や法人が自らデータを管理し、メガプラットフォームが介在しない分散型の web を実現するといった動きの色彩が強くなっているとしています。
今後、インターネット構造が目指すべき方向性 ~Trusted Web~ としては、
中央集権型のデータのガバナンス構造から「データへのアクセスのコントロールを、それが本来帰属すべき個人・法人等が行い、データの活用から生じる価値をマネージできる仕組み」の構築
(「データ・ガバナンス」のレイヤーの構築)を図っていくことと考える。
そして、これにより、
「データ社会における「信頼」を再構築する」
ことを目指していくべきである。
としています。
このためには、
個人のパーソナル・データの管理にとどまらず、様々なデバイス間においてプログラム上で取引やデータのやり取りを自律的に実行し、人間がほとんど介在しないような IoT 社会にも対応するアーキテクチャーを目指すもの である。
(個人のデータのアクセス管理自体も、AI 等で自動化されることも想定される。)具体的には、将来的に、現行のインターネット構造の上に「データ・ガバナンス」のレイヤーを追加していくことを目指す ものである。
この内容は、2019 年 1 月のダボス会議で安倍総理が提唱し、G20 大阪サミット 2019において議論され、首脳宣言 にも盛り込まれたデータ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト(DFFT-Data Free Flow with Trust) の趣旨にも沿うものであり、データの「Trust」の構築を技術・アーキテクチャーによって中長期的な時間軸で実現 しようという取り組みとなっています、
以上の 目指すべき姿 を、ここでは 「Trusted Web」と定義しています。
出所:第4回 デジタル市場競争会議 2020.6