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新型コロナウイルス感染症の影響で働く人の意識がどこまで変わったのか  

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公益財団法人日本生産性本部は2020年5月22日、「第1回 働く人の意識調査」を公表しました。

調査結果のポイントをとりあげたいと思います。

労働時間・業務量・余暇時間とも「特に増減は無い」が4割以上。労働時間は43.2%、業務量は37.6%が「減少した」と回答した一方、余暇時間は42.8%が「増加した」と回答しています。

労働時間の増減は業種による差が大きく、特に宿泊業(100%)、飲食サービス業(89.2%)で「減少した」の割合が多くなっています。

勤め先の業績(65.3%)、今後の自分自身の雇用(47.7%)、今後の収入(61.8%)にはいずれも「不安」を感じています。

今後の雇用への不安感は業種による差が大きく、宿泊業(85.7%)、飲食サービス業(75.7%)、医療・福祉(65.0%)、生活関連サービス業(63.0%)で「不安」の割合が多くなっています。

今後の収入への不安感は年代によって差があり、20代(68.5%)が最多、「かなり不安を感じる」の最多は30代(35.2%)。若年層の不安感の強さは懸念材料と指摘しています。

・勤め先による健康への配慮は、雇用形態や性別等の属性に関わらず68.7%が肯定的となっています。

信頼の程度は、性別・雇用形態等の属性に関係なく「信頼している」「まずまず信頼している」が約7割、「あまり信頼していない」「信頼していない」が約3割となっています。

年代別に見ると、「信頼していない」の割合が最も多いのは30代(39.4%)。収入への不安感と同様、特に30代雇用者へのケアが必要となっています。

自己啓発への取り組みでは余暇時間の増加は見られましたが、自己啓発を「始めた」は8.8%にとどまり、「始めたいと思っている」が30.1%。「特に取り組む意向は無い」が61.1%となっています。

業績・雇用・収入への不安が広がる一方、自己啓発という自らの価値向上に向けた行動にはつながっていないと指摘しています。

年代別に見ると、20代では自己啓発を「始めた」18.8%、「始めたいと思っている」35.4%、合わせて54.2%が積極的な姿勢を見せています。

新型コロナウイルス感染症による働き方の変化については、図を交えながら、紹介したいと思います。

働き方については、「特に変化はない」が40.7%で最多、「多少変わった」が35.0%、「大きく変わった」が24.3%(図18)となっています。

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5


職種別に見ると、「専門的・技術的な仕事」「管理的な仕事」で3割以上が「大きく変わった」一方、「生産工程の仕事」「輸送・機械運転の仕事」「建設・採掘の仕事」「運搬・清掃・包装等の仕事」では6~7割が「特に変化はない」としています(図19)。

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5


柔軟な働き方の施策については、「特にない」が46.3%で最多。「自宅での勤務」29.0%、「時差出勤」16.3%、「短時間勤務」15.4%で、柔軟な働き方が一般化したとまでは言えない状況となっています。(図20)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5

直近1週間の出勤日(営業日ベース)については、「1~2日」が37.3%で最多、「0日」32.1%、「3~4日」21.1%、「5日以上」9.5%で、2日以下の出勤が約7割を占めています。(図21)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5

自宅での勤務の効率が「上がった」との実感は3割強にとどまっています。なお、性別・年代等の諸属性や子どもの有無などの世帯構成との関連性は認められていません。(図23)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5


自宅での勤務の満足感は、「満足している」18.8%、「どちらかと言えば満足している」38.2%と、約6割が満足。満足度についても、諸属性や世帯構成との関連性は確認できなかったとしています。(図24)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5


テレワーク実施における課題については、「職場に行かないと閲覧できない資料・データのネット上での共有化」48.8%が最多、以下「Wi-Fiなど、通信環境の整備」45.1%、「部屋、机、椅子、照明など物理的環境の整備」43.9%などが続く。「特に課題は感じていない」は8.4%にとどまり、多くの人が現状に不都合を感じていることも明らかになっています。(図25)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5

新型コロナウイルス収束後もテレワークを継続したいかについては、「そう思う」24.3%、「どちらかと言えばそう思う」38.4%と、6割強が肯定的となっています。(図26)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5


新型コロナウイルス収束後も働き方や生活様式の変化は起こり得るかについては、多くの項目で「どちらかと言えば起こり得る」「どちらかと言えば起こり得ない」が多く、可能性を判断しかねている様子がうかがえます。その中で、「業務の要不要の見直し」「Web会議の普及」「時間管理の柔軟化」「決裁方法のデジタル化」は、比較的変化の可能性が高いとみられています。(図27)

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出所:日本生産性本部 「第1回 働く人の意識調査」 2020.5

本調査レポートのまとめでは

人生 100 年時代の到来に伴い、職業人人生の時間も長くなると予想される。これからのキャリアプランは、勤め先から与えられるものではなく、労働者が自ら構想し、切り開くことが期待されている。そのためには自己啓発への積極的な取組が欠かせないが、調査結果からは、「危機対応は経営任せ」という姿勢がうかがわれ、働く側の意識改革も必要

と指摘しています。

今回の新型コロナウイルス感染の影響は、人々の働く意識を大きく変えていく必要性を示してくれていると思います。これにどう対応していくのか、一人ひとりの意識改革も重要になってきているといえるでしょう。

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