戦略的に進める研究分野は、脳情報、データ利活用、Beyond 5Gの実現、量子暗号通信とその方向性
総務省は2020年1月27日、「情報通信審議会情報通信技術分科会 技術戦略委員会 重点領域WG(第1回)」を開催しました。
総務省ではSciety5.0の実現やグローバル展開に向けたICT技術戦略を推進するため、次期科学技術基本計画や国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の次期中期計画等を見据えつつ、ICT分野で国が重点的に取り組むべき技術課題や社会実装方法等について検討を行っています。
主な検討項目・論点では、特に、近年の社会情勢やニーズを踏まえ、国として取り組むべきICT分野の研究開発をあげ、AIや脳情報、量子暗号、Beyond 5Gなどの進展が著しい技術の重点領域の特定を進めています。
政府では研究開発戦略(統合イノベーション戦略等、次期科学基本計画)の策定・検討状況を見ながら、Beyond 5GやAIや脳情報、量子暗号、サイバセキュリティを戦略的研究分野として設定し、強化を図るとすれば、これらの分野が妥当なのか、方向性を検討しています。
ターゲットとしているのが、2025年を目処に解決すべき社会課題へのアプローチです。
出所:総務省 情報通信審議会情報通信技術分科会 技術戦略委員会 重点領域WG(第1回) 2020.1
技術の例では、脳情報では、脳機能型情報処理システムや脳計測技術、量子暗号通信では量子ネットワーク技術や量子ノード技術をあげています。
Beyond 5Gで求められる技術候補は、以下をあげています。
出所:総務省 情報通信審議会情報通信技術分科会 技術戦略委員会 重点領域WG(第1回) 2020.1
Beyond 5Gでは、1万倍の通信トラフィックに対応した超大容量通信や、現在の10倍以上のエネルギー効率といった取り組みをあげています。
今年春から5Gの一部サービス開始が予定されているところですさまざまな利用用途が検討されています。Beyond 5Gでは、新たな利用シーンも想定して、技術開発を進めていくことがポイントとなってきそうです。