自動運転車の市場化、開発・実証と政策を巡る最近の動向
政府のIT総合戦略本部は2016年12月7日、「第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議」を開催し、ITS・自動運転を巡る最近の動向や自動運転レベルの定義を巡る動きと今後の対応について検討を行っています。
今回は、ITS・自動運転を巡る最近の動向についてまとめてみたいと思います。
目次は以下のとおりとなります。
<自動運転車の市場化、開発・実証を巡る最近の動向>
国内外での市場化を巡る動向(L2関連)
海外での開発・連携を巡る動向(L3、L4関連)
海外での実証実験を巡る動向(大規模実証実験を含む)
日本における実証実験を巡る動向<自動運転車の政策を巡る最近の動向>
米国における政策動向(連邦政府、各州)
欧州等における政策動向(全体、英国、豪州等)
日本における政策動向
(参考)G7交通大臣会合
レベル2の自動運転技術を搭載した自動車の市場化動向では、国内において、レベル2の自動運転技術を搭載した自動車が販売開始されています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
レベル3やレベル4関連での海外での開発・連携を巡る動向では、欧米における自動車メーカーにおいては、レベル3、レベル4の自動運転車の開発・実用化に向けた方針を発表する動きを紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
海外での実証実験を巡る動向では、米国では、自動車メーカーによる実証実験に加え、Uber等新興企業系による配車サービス・物流(トラック)等の実証実験が活発化している事例を紹介しています。
欧州においては、EU・各国政府支援による実証プロジェクトが活発化する中、自動車メーカーによるバスやトラック隊列走行や、新興企業による小型バスサービスの取組を推進していると事例を紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
大規模公道実証実験での海外での実証実験を巡る動向では、米国のる「スマート・シティチャレンジ」などの取り組みを紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
日本における実証実験を巡る動向では、2016年11月、SIP自動走行による大規模実証実験の実施の発表や、各地域においては、IT・新興企業系や、大学・地方自治体主導による小規模な実証実験などを紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
米国における政策動向では、米国連邦政府(NHTSA)は、2016年9月、主にL3以上を念頭においた連邦自動運転車政策"Federal Automated Vehicle Policy"の発表を紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
米国における自動運転に係る政策動向では、米国カリフォルニア州DMVは、2016年9月、法律§38750に基づき、自動運転車の実走行に係る許可手続き等に係る案を公表。また、米国ミシガン州においては、2016年11月、無人自動運転車、トラックの隊列走行の公道実走行を認める法案が可決している内容を紹介しています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
欧州における自動運転に係る政策動向の全体では、2016年4月に、EU加盟各国は、自動運転分野での協力に関する「アムステルダム宣言」に調印し、2019年までに自動運転の実用化・導入に関する欧州統一の枠組みを構築すべく取り組むとし、今後欧州共通の戦略を策定するとしています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12
日本における自動運転に係る政策動向では、官民ITS構想・ロードマップ2016の発表以降、SIP自動走行システムに加え、各府省庁においても、自動運転に係る各観点からの積極的な検討が進められているとしています。
出所:第1回道路交通ワーキングチーム・第26回SIP自動走行システム推進委員会 合同会議 2016.12