オルタナティブ・ブログ > 『ビジネス2.0』の視点 >

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

IoTとスマートマシンにおけるネットワーク要件を考える

»

IoTやスマートマシンなどのキーワードへ注目度が集まっていますが、IoTとスマートマシンは、それぞれ異なるネットワークへの要件が求められると考えています。

IoTとスマートマシンでネットワーク要件のイメージをまとめたのが以下の図です。

スクリーンショット 2015-12-05 18.06.50.png

IoTの場合は、スマートメーターやスマートホーム、社会インフラ、産業機器など、どちらかというと静止しているデバイスやコトが多くを占めていると考えてます。その分、つながるデバイスの数は多く、大量接続に対応したネットワーク設計などが求められます。

エッジコンピューティングや分散コンピューティング、P2P、フォグコンピューティングといったネットワーク設計であり、MQTTのような軽量なプロトコルで、低消費電力なデバイスからのアクセスが多くを占めるでしょう。

つまり、ネットワーク要件やシステム要件は、たとえば、1000台のデバイスうち995台がつながっていれば大丈夫といった、ベストエフォート型のコストを抑えた設計が、主流となっていくのかもしれません。

一方、ロボットや自動運転車など、自ら学習し自律的に行動するスマートマシンの場合、多くは状況に応じて行動(移動)するマシンであり、ネットワークが途切れた場合、マシンを制御できなく可能性があります。つまり、行動(移動)しながらでも、高信頼で低遅延であるミッションクリティカル型の設計が求められていくと考えています。

今後、2020年以降に5Gが提供される計画が進められていますが、たとえば、スマートマシン用の通信帯域(環境)を確保するといったことも検討していくことが必要となるかもしれません。もしくは、無線と5Gといった複数の通信接続により安定性や信頼性を確保するダイバーシティ通信といった選択肢も考えられるかもしれません。

IoTやスマートマシンが、今後、普及期を迎えていくにあたって、ネットワークのあり方を考えていくことも重要になっていくのではと考えているところです。

Comment(0)