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地方創生IT利活用促進プランにおけるオープンデータの位置付け

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政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)は2015年6月30日、第68回会合を開催し、地方創生IT利活用促進プラン」などを、公表しました。

本促進プランの柱となるのは、

・全国各地でのIT利活用に係る挑戦的な取組と全国への横展開を推進し、我が国の経済再生に貢献。
・変革意欲のある地域で、産業活性化、生活の質の向上を図り、2020年までに「実感できる地方創生」を実現。

の2つがあげられています。

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また、地方創生IT利活用に向けた3本の矢として

・情報共有基盤、ガイドライン等の整備
・人材・産業活性化支援
・利活用障壁の解消

をあげています。

国の重点的な取り組みには、

自治体クラウドの推進、マイナンバー制度の活用、無料公衆無線LANの基盤整備、地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインの普及周知徹底、国・地方公共団体間の情報共有プラットフォームの創設や地域IT企業スタートアップ協議会(仮称)の設立などの内容が明記されています。

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出所:地方創生IT利活用促進プラン 2015.6.30

本プランでは、

当面、「国・地方公共団体における IT 利活用に係る行政サービスの質の向 上」、「オープンデータとその利活用の促進」、「農林水産業・観光業等における事例 の収集とガイドラインの検討等」につき、重点的に取組を進める。

としており、重点的に取り組みを進める3つの柱の中で、オープンデータとその利活用の促進」が含まれています。

国・地方公共団体におけるオープンデータとその利活用の推進> では、

・ 国は、自らのオープンデータの充実に加え、地方公共団体によるオープンデータを推進するため、「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン」(平成 27年2月、内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室公開)の普及・周知徹底を図る。

また、変革意欲のある地方公共団体のオープンデータに向けた取組を支援するため、後述の①の「地方公共団体における IT 利活用に係る人材支援・相談体制」の施策とも連携し、オープンデータ推進の知見を有する民間等人材の派遣や、既にオープンデータに取り組んでいる地方公共団体の情報を他の地方公共団体でも共有し横展開を図るほか、オープンデータを活用したビジネスの創出に向けたマッチング等の人材面での支援を行う。さらに、地方公共団体がデータを公開するにあたってのデータ形式(タグ、分類等)の標準化について検討する。

・ 地理空間情報(G 空間情報)の IT による高度な利活用を通じて、地方における新産業の創出や地域活性化、防災・減災等を推進するため、G 空間プラットフォーム等の構築の成果を活用し、官民に広く散在する地理空間情報の利用を促進する。

とあるように、「地方公共団体オープンデータ推進ガイドライン」の普及とともに、オープンデータに知見のある民間人材の派遣、情報共有、人材マッチングなどの支援、データ形式の標準化、地理空間情報(G 空間情報)の高度化などの内容が盛り込まれています。

地方公共団体等に対する人材派遣等>では、

・ IT を活用して積極的に改革する意図を有する地方公共団体等に対して、IT に習熟し、熱意のある人材を、例えば民間団体・NPO 等を通じて、地方公共団体等 に派遣し、地方公共団体における行政情報システムの改革、オープンデータの推進など、地方が抱える課題の解決・街づくりに係る各種 IT を利活用した取組等を推進する仕組みを検討する。

と明記されているように、民間企業から人材を派遣し、オープンデータを活用した行政サービスの提供による市民向けサービスの改善などが期待されるところです。

本プランでの実施スケジュールでは、国・地方公共団体におけるオープンデータとその利活用の推進のカテゴリにおいて、

・地方公共団体におけるオープンデータの取組普及の支援
・オープンデータ100の収集・配信
・オープンデータ伝道師の任命・派遣活動等を支援する仕組みの検討・実施

などの内容が盛り込まれています。

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出所:地方創生IT利活用促進プラン 2015.6.30

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