イノベーションの原動力は「オープンクラウド」であり続けること
日経新聞社(2011.12.8)の日経新聞の記事で、米グーグルのエリック・シュミット会長の「イノベーション(改革)の原動力はオープンであり続けること」という論文寄稿に関する記事が紹介されていました。
エリック・シュミット氏は以下のようにコメントしています。
この10年間、私が最優先事項として取り組んできたのは、私が去り、今あるグーグルの製品がすべて次のイノベーションに取って代わられても長続きするような、優れた人材コミュニティを構築することだった。報酬もチャレンジも責任もすべて共有していくコミュニティだからこそ、大きな夢を抱いて、それを実現することができる。
このようなコミュニティの概念は、インターネットによって、企業の枠を超え、世界へと広げられていく。その最たる例がアンドロイドだ。(中略)
アンドロイドはオープンソースなので、外部の人たちがコードに改良を加えることによって、私達が想像もしなかったような形の製品を世に送り出すことができる。
オープンソースによって、開発者や消費者の選択肢の幅が広がり、様々なアプリが生み出され、様々なビジネスが生まれる。特にスマートフォンやタブレットの分野においては、アンドロイドによりオープン化が進み、コミュニティによるイノベーションが生まれやすい環境となっています。
この流れは、クラウドへも波及してきています。「オープンクラウド」の潮流です。IaaSレイヤのOpenStackやCloudStackに代表されるように、様々なオープンソース系のクラウド基盤ソフトウエアが台頭し、開発者から注目を浴びています。その流れは、CloudFoundryに代表されるようにPaaSの分野、そしてOpenFlowなどのネットワークレイヤ、Open Computing Projectに代表されるデータセンターレイヤーなど、様々なレイヤーにオープン化が波及しています。「オープンクラウド」が加速すれば、クラウドの分野においても開発者やユーザの選択肢は広がり、さらなるイノベーションを生み出す可能性があるでしょう。
「オープンクラウド」であり続けることが、業界さらには社会の発展へのイノベーションの原動力となるのかもしれません。
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