クラウドは第3の波、新しい世界を拓く
日経産業新聞(2009.10.19)の一面に「クラウドが拓く」という特集記事を読んでみました。そのポイントを簡単にまとめてみたいと思います。
クラウドは、インターネット、そしてWeb2.0に続き「第3の波」であるとし、新しい世界を切り拓き始めているとしています。
まず、iPhoneのセカイカメラの事例が紹介されています。将来は、文化遺産を携帯にかざすだけで歴史を調べることもできるようです。米ネット企業のエバーノートの取り組みも紹介しており、「電子脳」サービスと表現しています。
医療分野では、IBMの仮想データセンターを利用し、小児がんの創薬プロジェクトに参加する取り組みも紹介されています。世界中に散らばる132万台のコンピュータをネットワークで接続し、うまくいけば、3、4年後に新薬を開発できるようです。そして、農業でも品質や生産性を高めるためのクラウドの取り組みについても紹介されています。
また、クラウドの活用事例を「コスト削減」「導入時期の短縮」「柔軟性・拡張性」分類して紹介しています。
「コスト削減」では、富士ソフトのGoogle Apps、経済産業省のJ-SaaS、そして、NTTの在宅ヘルスケアサービスが紹介されています。
「導入時期の短縮」では、セールスフォースが経済産業省向けに提供するエコポイントシステム、ユニ・チャームのGoogle Appsが紹介されています。
「柔軟性・拡張性」では、ニューヨーク・タイムズのAmazon、JTBのWindows Azureが紹介されています。
最後にプライベートクラウドという手法も生まれた。と記述されています。
本特集記事では、「巨大電脳、世界を変える」「限りなき知の力 解き放つ」「企業・医療・農業・・・革新の起爆剤に」等、かなりインパクトの強い文言を並べています。
日経では、最近クラウドの記事を一面に採用する機会も多くなり、また、日経ビジネス、日経コンピュータ、そして、日経ビジネスアソシエと立て続けにグーグル特集を組んでおり、一部の記事ではクラウドというキーワードを多用しています。
クラウドは「IT第3の波」とかなり一般的に認知されるようになりました。クラウドがこの先、新しい時代をどのように形成していくのか、注目されるところです。