クラウドコンピューティング利用ガイドについて
これまでブログの中で政府とクラウドについて何度か取り上げてきました。政府はIT新戦略において、「霞ヶ関クラウド」、「グリーン・クラウド」等を使うなど、クラウドコンピューティングの取組みを重視してきているように見受けられます。
総務省とASPIC(特定非営利活動法人 ASP・SaaSインダストリ・コンソーシアム)は、2月26日に、日本が、アジアや世界の情報発信拠点として発展するための取組を行うことを目的として、ASPIC の内部に「ASP・SaaS データセンター促進協議会 」を設立したことを公表しました。
本協議会では、情報発信拠点としてのデータセンターの発展、利用拡大のための認定制度の導入、そして、クラウドコンピューティング等のネットワーク環境の変化を踏まえた新たな国際戦略等について、検討を行う予定をしています。
「デー
タセンター」と「ネットワーク」、「プラットフォーム」、「アプリケーション」との一体的な連携融合による「クラウドコンピューティング化」への対応も含
め、多面的、広範な研究調査及び実施・検討を行うように、クラウドというのをキーに連携融合サービスのあり方を議論していくようです。
活動テーマに「クラウドコンピューティング」が取り上げられていますが、5つのテーマがあげられています。
①ネットワーク対応(IX、NGN、IPv6対応)
②プラットフォーム対応
③ASP・SaaS対応
④技術連携、導入推進
⑤クラウドコンピューティング利用ガイドの検討
①~④まではこれまでも様々な観点で議論をされてきたところですが、政府が「クラウドコンピューティング利用ガイド」の検討を始めるというのは初めての試みではないかと思われます。
ニュー
スサイトや雑誌、書籍、そして講演など、様々なところでクラウドコンピューティングを取り上げることになってきていますが、やはり、発散するクラウドコン
ピューティングの定義をとりまとめ、整理し、標準化の方向性を示し、日本の産業や技術にとってメリットのあるような方向性を示していく必要が出てくるで
しょう。
そういった意味で、成果物として「クラウドコンピューティング利用ガイド」がどのような形で公開され配布されるのか、注目されるところです。