NGNとユーザ視点(4) クラウドとオンデマンド型VPN
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2-4. 【テーマ4】クラウドコンピューティングの実現とNGNの役割
グーグルやマイクロソフトやIBM等の外資系IT企業を中心に「クラウドコンピューティング」を機軸としたビジネス戦略を立て、グローバル化やオープン化を進めながら自社の事業領域の拡大を図っています。クラウドコンピューティングとは、ネットワーク上を雲と例え、どこにあるかを意識せず、端末に関係なく必要な時だけ必要なIT資源をアクセスできる仕組みを表しています。
クラウドコンピューティングの本格的な普及期おいては、多くの企業はセキュアかつ高品質にアクセスできる環境を求めるようになり、インターネットで十分だというユーザももちろんいるかと思いますが、NGNへの期待も次第に高まってくることが予想されます。また、企業の多くが期待しているサービスの一つに、来年度に提供予定のオンデマンドVPNがあげられています。オンデマンドVPNは、通常の利用だけでなく夜間バッチの転送処理等、必要な時だけ必要な帯域分だけ取引先と接続するといった利用が可能になるかもしれません。ネットワークもオンデマンド化が求められています。
以下のようにどこまで実現できるかわかりませんが、ネットワークをオンデマンドに柔軟に接続していくイメージを少しあげてみます。
- 通常のWeb閲覧などのインターネットの利用はベストエフォート
- グループウエア等のSaaSアプリケーションに、ITサービス基盤となるSDP(Service Delivery Platform)経由でセキュアにアクセス
- 拠点間の通信で勘定系などの重要度の高いシステムにおいては、帯域を最優先で確保し、安定した通信を確保
- 夜間のバッチ処理等が必要な場合には、夜間の一定時間だけ帯域を確保し、大容量のデータを送信
- 委託先などの取引企業とは、取引が必要なときだけ個別に通信路と帯域を確保
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