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NGNとユーザ視点(9) まとめ

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NGNの普及にあたってはいくつかの課題も指摘されてます。まず、エリアの展開がありますが、それは時間とともに解決されていくでしょう。一つ目は、ユーザにおいては、Bフレッツ網からのマイグレーションでISPとNGNとの両方からIPv6のアドレスが付与されることで、正常に通信ができなくなる「マルチプレフィックス」問題があげられます。

また、ユーザにとってインターネットとどのように違い、どのようなメリットがあるのか訴求できていないのが現状ではないでしょうか。インターネットにおいてもセキュリティ技術やネットワーク配信の技術などが進歩しており、インターネットで十分だという意見も多いのではないかと感じています。 

また、企業にとっては既存のIP-VPNや広域イーサネットのネットワークの構築が一段落しており、検討はしてみるものの、コストと時間をかけてNGNに更改する必要性を感じないケースも出てくるのではないでしょうか。

NGNの普及の鍵としてSaaSが注目され、NTTグループも「SaaS over NGN」というビジョンを掲げ、グループ一体となったSaaSやPaaS(Platform as a Service)事業を本格的に展開しようとしています。NGNのSDP上のアプリケーションやコンテンツの充実・拡大と、ユーザにとってメリットを感じるサービスが提供されていくことが、NGN普及においての大きなポイントとなるでしょう。

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