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ブログから見る2008年(2) 働くということ

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2008年の前半は売り手市場でしたが、後半は金融危機など、急速に景気後退局面に入り、内定取り消しや派遣社員や正社員の解雇などの記事も目立つようになりました。1年の中でこれほど、急激に景気の局面が変わるのは、バブル崩壊以来ですが、ブログから読み取ると改めて実感することができます。

まず、kizasiで『就職』を検索しながら整理していくとしましょう。 

『就職』に関して一番投稿数が多いのが、12月に入ってからです。「不況」、「リストラ」、「解雇」などが並んでおり、『就職』についてネガティブなブログが大半を占めています。ちょうと1年前のこの時期は、「目標」、「1年」等、就職活動を1年間通じてがんばるといった決意が見られたのですが、1年後には大きな違いを見せています。

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次に『内定』というキーワードを見てみたいと思います。『内定』というキーワードは4月中盤から5月後半までは、ある程度多い数値を示していました。売り手市場の中で次々と「内定」や「内々定」が出てきており、学生のポジティブな反応が見られます。10月1日には、「内定式」や「内定通知書」等をキーワードにしたブログが目立ち、多くの投稿が見られます。残念ながら、一番多い月は、12月に入ってからです。「日本綜合地所」、「リストラ」、「解雇」、「迷惑料」等といったキーワードを使うブログが目立っています。『内定』というキーワードがここまでネガティブに使われるのは非常に残念なところです。   

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『売り手市場』で検索してみると、4月、5月で一度ピークを迎え、11月、12月と再度ピークを迎え二極化しています。4、月、5月は「売り手市場」実感するコメント、そして11月、12月は、「売り手市場一転」、「氷河期」、「内定取り消し」、「超上位大学」等が並んでおり、売り手市場から一転して厳しい就職戦線になっていることがわかります。 

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『派遣』で検索してみるとどうでしょうか? 12月に最も投稿数が多く、「解雇」、「リストラ」、「首切り」、「人員削減」等のキーワードが目立っています。 

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『正社員』でも検索してみました。同様に12月に最も投稿数が多く「リストラ」、「正社員8000人」、「解雇」、「人員削減」が上位を占めています。派遣社員だけでなく正社員の雇用にもメスが入ってきています。 

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『失業』についても月を追うごとに増え続けています。 

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『再就職』に関しても12月が一番投稿数が多くなっています。「派遣労働者」、「雇用維持対策」、「再就職給付金」、「再就職支援対策」等が並んでおり、再就職を支援する政策についての議論が活発化しています。 

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2008年は、景気が低迷する中において、改めて「働くということ」を考えさせられる1年でした。

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