メモ:Google Enterprise Day 2008 Tokyo その2
基調講演に続き、オープンインタビューがありました。参加者は以下のとおりです。(メモなのでまとまりがありません。)
日本経済新聞社 編集局 産業部 編集委員 小柳 建彦 氏
エンタープライズ部門担当社長 Dave Girouard (デイブ ジロード)氏
エンタープライズ部門製品企画担当ディレクター Matthew Glotzbach (マシュー グロツバック)氏
グーグル株式会社 エンタープライズ セールス マネージャー 大須賀 利一氏
最初に現在のアメリカの金融危機における話題になり、景気が低迷する中において、ローコストのGoogle エンタープライズへの関心が高くなっているようです。大企業も5年などの長期計画をたてる上でクラウドを積極的になっている点を述べています。日本においても同様に大企業が真剣に検討を始める段階にきているようです。
Google Appsにおいては、1000名、10000名規模の注文もきている点を述べ、中小企業を中心に大企業にも導入の広がりを見せているようです。
Google Appsで関心が高いのは、Gmail⇒Googleドキュメント⇒Google Site⇒Google Videoの順番になっているとのことです。
Google Appsの最大規模の導入はフランスのフィレオ(?)で3万人以上が導入しているようです。また教育分野での利用が多いとのことです。
Google Appsにおいては、Gmailが多いが他のアプリケーションも使われていると述べ、最近になって企業内で動画を共有したいということで、動画がきっかけとなった問い合わせも増えてきているようです。
導入が多いエリアとしては、シリコンバレーが最も多く、ほぼ100%がGoogle Appsを利用しているようです。ベンチャー企業等のスタートアップ企業はサーバーをたてずに、他の地域とのコラボレーションができるとしています。
グーグルでもマイクロソフトのオフィスを使う機会はあるとし、特に使わないという強制はしていないようです。使う使わないは社員が決めることで、Google Appsが優れていれば、有機的に社内に広がっていくとしています。ITチームによると、マイクロソフトのオフィスを要求してくる人は少なくなっているようです。
日本でも何百社(?)が導入しており、特に日本大学や一ツ橋大学などの大学での利用が多いと述べています。
利用ユーザ数は100から3000名規模が特に利用しているようです。
日本の経営陣はクラウドに懐疑的な人も多く、マインドセットが必要ではないかとしています。日本のユーザと話をする際には、必ずセキュリティの話になり、第三者機関のデータを見せて、一番セキュリティが高いということをデータを出して説明しているとのことです。
クラウドの普及は、数秒で整理できるなどのエクスペリエンスが重要だとし、使ってその良さを理解すれば、クチコミで広がっていくだろうとしています。
5年後の世界は、自社で運用するオンプレミスはなくならないとしながらも、クラウドが圧倒的な立場になると述べています。特にメールサーバーを利用するといったケースはなくなるだとろうとしています。クラウドによる様々なイノベーションの可能性を指摘しています。
セールスフォースとのパートナー関係も重要であるとし、毎日のようにセールスフォースとは話を進めているとのことです。
クラウドの普及は「ユーザを理解する」ことが重要であり、これまでの開発とは異なり、リッチなインテグレーションが重要なドライバーとなるとしています。
5年後はメールサーバーはなくなり、多くはクラウドベースになるとしています。15000名のメールの移行の事例をあげていますが、昔はこれだけの大規模の移行は、サーバの負荷を検証するなど大掛かりであったが、Google Appsの場合は、世界で多くの人が利用している中の15000名なのでクラウド側への影響は全くないとしています。
クラウドに移行が進まない場合として、自社のレガシーシステムがなくなると、仕事がなくなると考えるケースがあるからだとしています。メールサーバーの運用をしないで、差別化できる他の業務をしたほうがいいと述べています。
グーグルのグローバル戦略として、重要な拠点は、アメリカ、ヨーロッパ、次に日本をあげています。日本は品質に対する要求が高いとし、日本の対応から様々なことを勉強していると述べ、日本市場に参入していることはプラスに作用しているとしています。日本で提供できれば他のエリアにも展開できる点を強調しています。
国別ではフランス、そして日本もうまくいっているようです。日本は思ったよりも普及が速かったと分析しています。そして新興市場は需要が存在すると述べています。新興市場はサーバーを自社でたてるよりもクラウドからスタートすることができる点はメリットだとしています。
以上 オープンインタビューでした。