クラウドコンピューティングへの取り組み(4) サン・マイクロシステムズ
サン・マイクロシステムズは、10年以上前から、『The Network is the Computer(ネットワークこそコンピュータ)』というコンセプトを提唱してきました。日本法人のライオネル・リム社長は、9月18日の事業戦略説明会の中において、今後クラウドコンピューティングに注力していくとし、コンテナ型のデータセンター「Sun Modular Datacenter」や、仮想化技術の展開を強化するために、専任部署「Web2.0チーム」を設置することを述べています。
「クラウドコンピューティング」が使われるようになったのは、2006年8月の「検索エンジン戦略会議」ででグーグルのCEOエリック・シュミットが講演の中で使ったのが始まりと言われています。
もともと、エリック・シュミットは、サン・マイクロシステムズの CTOの出身であり、エリック・シュミットがサン・マイクロシステムズにいたころに、『The Network is the Computer』の考え方が浸透していったのではないかと推測されます。
サン・マイクロシステムズの最高経営責任者(CEO)Jonathan Schwartz氏の、2008年5月、米サンフランシスコで開催された「JavaOne」の会期中において、「Project Hydrazine」のプロジェクトの概要を明らかにしています。「Project Hydrazine」とは、クラウドコンピューティング環境を実現するためのプロジェクトで、開発者向けにマッシュアップアプリケーションやパーソナライズド等、クラウド型のサービスプラットフォームを提供するというものです。
また、サン・マイクロシステムズは、年内にも電子メール,スケジュール,メッセージなどのクラウド型サービスの提供の計画を明らかにしています。
サン・マイクロシステムズは、企業側、開発者側、そしてユーザ側と様々な立場の視点にたって、クラウドコンピューティングの事業の展開をしていこうという戦略性を感じています。
クラウドコンピューティングへの取り組み(4) サン・マイクロシステムズ(2008.10.3)
クラウドコンピューティングへの取り組み(3) IBM(2008.10.2)
クラウドコンピューティングへの取り組み(2) セールスフォース・ドットコム(2008.9.30)
クラウドコンピューティングへの取り組み(1) グーグル(2008.9.29)