FTTHが初めてDSLを上回る
世界的に見てもブロードバンド大国日本。一般向けに光ファイバーが普及している国はおそらく日本だけではないでしょうか。私が1995年に情報通信会社に入社するころ、FTTH(Fiber to the Home)という言葉を聞きました。詳しい数値は忘れましたが、2010年にFTTHが一般的になっているという趣旨の記述があったことを覚えています。
ブロードバンド回線の普及はADSLと呼ばれるDSL回線。2001年頃から急速に普及し始め、Yahoo!BBのモデム配布等で急速に利用ユーザを増やしました。当時は、まだまだISDNが中心の時代で、日本はブロードバンド化が遅れていると指摘されていましたが、FTTH等のインフラ面においては世界をリードする立場になりました。
そして、平成20年6月末の契約数は2,934万人。3,000万人までは、あと1、2ヶ月で達するレベルまできています。
そして、FTTHアクセスサービスの契約数は1,308万(前期比93万増加)となり、初めてDSLアクセスサービスの契約数を上回っています。
このFTTHの伸びを見る限り、しばらくは上昇傾向が続くかと思われます。
日本の固定網のブロードバンド環境は、これから次世代ネットワークのNGN(Next Generation Network)の普及が想定されますが、ここ数年でかなり完成形に近づくことが予想されます。次は、WiMAXや次世代PHSに代表されるモバイルブロードバンドがどこまで普及するかは要注目です。
いずれにしてもFTTHがDSLを上回ったことは一つの転機と言えるででしょう。ブロードバンド環境が整った日本ですが、GoogleやYahoo!に代表されるように、クラウドコンピューティング等と呼ばれるケースがありますが、ブロードバンド上のプラットフォームは海外勢が占めています。
ブロードバンド上で何ができるのか、もっと考えていくべき時期にきていると言えるでしょう。