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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

クラウド・コンピューティング時代のNGNの役割

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クラウド・コンピューティングという言葉を目にするようになりました。クラウド・コンピューティングとは、ユーザ側がコンピューター側を雲(Cloud)としてとらえ、サーバー側のITリソースを意識することなく、様々な端末でアクセスできるというものです。

特にコンシューマユーザではその動きは顕著です。GoogleAmazonFacebook等がその代表格かと思います。多くのコンシューマーはiGoogleGmailGoogleドキュメントなど、どのパソコンからでも自分自身のメールや資料にアクセスできる時代です。

では、企業においてクラウド・コンピューティングの概念は進行し、導入が進むのでしょうか? おそらく、それなりの時間がかかるでしょう。産消逆転現象やコンシューマITの普及により、エンタープライズ分野にもWeb2.0の思想や技術、エンタープライズ2.0が普及すると見られていましたが、現実どうでしょうか?

企業はJ-SOXや内部統制、そしてCSRなど、企業内のセキュリティ対策やコンプライアンスの規制が強まり、インターネット上の雲(Cloud)に自社の情報をあずけてしまうことはなかなか厳しいのではないではないかと考えています。

NGNは、インターネットとは違った高セキュリティ、高品質、帯域制御(QOS)の機能をもっており、さらに、インターフェイスもオープンな環境になっています。NGNにより、企業ユーザはセキュリティと品質の高いNGN上の雲(Cloud)にアクセスしやすくなるのではないでしょうか。

現 在の光ファイバーがNGNに置き換わり始めるのが、2009年から2010年以降で、完了をするのが2012年予定と言われています。おそらく、企業の IPネットワークもNGNにいずれ置き換わるでしょう。また、今よりもパソコンと携帯端末の区別はつきにくくなっており、ユーザはいつでもどこでも様々な 端末でネットワークにつなげる時代になっていることでしょう。

クラウド・コンピューティングの実現には、NGNによる通信のサービス化も必要であり、データセンターにあるソフトウエアの進化だけでなく、インフラ部分の進化も必要不可欠であると考えています。

クラウド・コンピューティングとNGNの関係は、これからもっとおもしろい関係になっていくのではないかと感じています。


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