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仕事のスタイルは垂直統合型か水平分散型か?

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日本の“ガラパゴス化”という言葉を最近良く目にすることが多くなりました。特に携帯事業分野においては、優れた技術をもちながら国際競争に乗り遅れ、三菱電機などの携帯メーカも撤退を発表する等厳しい状況下にさらされています。

携帯事業はこれまで携帯事業者による垂直統合型のモデルでしたが、Androidに代表されるように共通プラットフォームの動きが見られ始め、インターネット同様オープンな水平分散型モデルへの進もうとしています。しかしながら、アップルのiPhoneのモデルは、iPhoneの端末からiTuneの音楽ダウンロードまで垂直統合型のモデルを堅持しています。

これからのビジネスモデルの流れを、自分の仕事にあてはめて考えるとどうでしょうか?自分の仕事の仕方を、一つのお客様に対して、コンサルから構築まですべて一元的に案件携わって対応すべきなのか、一つの技術をつきつめていくのか、それとも複数の案件を掛け持ちし、たとえばコンサルや調査分析に特化する活動をしていくのか、非常に悩むことがあります。

よく昔から自分のキャリアを考えるときに“T字型人間”という言葉を耳にすることがあります。“T字型人間”とは、縦線の柱となる自分の得意領域をつくり、横線の幅広い知識を身につけバランスの良い人間になることを意味します。また、“スペシャリスト”や“ジェネラリスト”と言葉があるように自分のキャリアをそれぞれ考えていかなければならないでしょう。

IT業界は、日々めまぐるしく変化します。スペシャリストの道を歩むと技術が陳腐化したときのリスクを感じることが多々あります。一方、ジェネラリストは、幅広い知識はもっているメリットはありますが、プロフェッショナルになりきれないジレンマがあります。

今、日本の企業や政府は縦割行政やタコツボ化現象と言われることが多く、お互いの仕事内容が見えなくなる傾向が問題視されています。そう考えると、水平分散型で自分の仕事の内容を極力にオープンにし、案件内容に応じてコラボレーションしていく姿はどうでしょうか? お客様からの要望は年々多様化し、一つの組織だけでは解決していくのは厳しくなってきています。そういった意味で、垂直統合よりも水平分散型の仕事のスタイルが今求められているのではないかと感じています。


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