ICTを利活用するとこんなにCO2が減るのですか?
洞爺湖サミットがいよいよ7月7日~9日に開催されます。洞爺湖サミットでは環境問題が一つの大きなテーマになり、福田首相も「環境問題を話し合うには最高の場所」と述べられています。
また、昨年あたりから地球環境に配慮したIT製品やIT基盤や環境保護や資源の有効活用につながりIT利用を「グリーンIT」と呼び、企業のCSRの観点からもグリーンITを積極的に活用しようとしている企業も増えつつあります。
総務省は4月20日、「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会 報告書のとりまとめ」を公表しました。地球温暖化問題への対応に向けてICT政策を検討していくもので、ICTによる低炭素社会の実現を目指すとしています。主な検討内容は以下のとおりです。
- ICT分野における電力消費量、CO2排出削減効果の予測
- CO2排出削減に資するICT研究開発課題
- ICTによるさらなるCO2排出削減に向けた検討
- ICT分野における地球温暖化問題への対応に向けた国際的な貢献方策
ICTを利活用することにより、「人・物の異動の削減」、「エネルギー利用効率の改善」、「物の生産・消費の効率化・削減」、「環境計測・環境予測」等によりCO2排出削減に貢献することが可能としています。
ICTの活用機会を増やしていくと、IT機器の消費電力も増え続けることが予想されますが、果たして削減効果はあるのでしょうか?
本研究会の資料の中に「ICT分野のCO2排出量及びICTの利活用によるCO2の削減効果」の算出資料が掲載されています。“ICT機器等の使用量のCO2の排出量”と“ICT利活用によるCO2排出削減効果”の差し引きによるCO2排出削減量3800トンと1990年の日本の3.0%に相当します。
“ICT機器等の使用量のCO2の排出量”は、2年ごとで0.1%とほとんど増えず、グリーンITと呼ばれる環境対応により、排出量を抑えることが予測されます。一方で、ICTの利活用により、年々その削減効果が出てくるとしています。
最後の提言では、「地球温暖化問題へ貢献できるICTの認知度向上」、「社会システムのICT化」、「ICT利活用による低炭素型の都市モデル構築」等、9点をあげています。
ICTを活用することでどの程度C02が削減されるか、私自身には勉強不足でよく理解できないところもあります。ただ、地球温暖化対策において様々な可能性があるのは確かではないかと感じているところです。