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「なくては困るテクノロジー」のトップはこれからも携帯電話なのか?

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電車の中や街の中、どこでも携帯電話をかけ、ネットにつないでいる人を多く見かけます。携帯電話を忘れてしまうと、その1日はビジネスにおいてもプライベートにおいても大きなマイナスになってしまうことも多いでしょう。

 
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5日の米非営利団体Pew Internet & American Life Projectが出した調査結果によると、「なくては困るテクノロジー」として携帯電話(51%)、インターネット(45%)、テレビ(43%)、そして固定電話(40%)となっており、携帯電話は一番大切なテクノロジーと感じている人が一位となっています(関連記事)。

 
日本においても携帯電話は、もはや家でも外でもどの場所でも既になくてはならない存在になっています。経済産業省の情報大航海のプロジェクトでNTTドコモが「マイ・ライフ・アシスタントサービス(PDF)」と呼ばれる“行動連鎖型マッチング”という仕組みを検証しています。携帯電話は、通話履歴やワンセグへの視聴履歴、ネットへのアクセス履歴、そしてGPSでの行動や写真撮影等、自分たちの行動履歴を管理し、行動に応じて様々な情報をリコメンドしてくれる時代がもうそこまできていると言えるでしょう。

 
2008
年は、ブロードバンド・ユビキタスやエンタープライズモバイル等、モバイルやユビキタスが注目される時代となっています。携帯電話は進化し、ソフトバンクモバイルのような「922SH」のようなインターネット端末化し、先日ウィルコムが発表したIntel Atom搭載のWindows Vista端末も登場します。そしてMVNOが普及すれば、ゲームやPDA等様々なモバイル端末に通信機能が搭載されることも可能性としてはあるでしょう。


一方、三菱電機の携帯事業の撤退や、ソニー・エリクソンのドコモ向け携帯の開発見直しの動きもあります。世界市場に乗り遅れた日本の端末メーカは撤退するのか、世界市場に再挑戦をするのか難しい舵取りを強いられることになるでしょう。

 

今後、「なくては困るテクノロジー」は、携帯電話そのものではなく、MVNOWiMAXの普及による通信の多様化や水平分散型によるオープン化により、通信機能や通話機能は当たり前に搭載されるモバイル多機能端末になっていくのではないかと感じています。そして、世界規模の共通化プラットフォームへの動きがさらに進むでしょう。数年後は、もしかしたら、「なくては困るテクノロジー」は、携帯電話ではなく、別のモバイルテクノロジーが上位を占めているのかもしれません。

 

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