「社会人情報検索力」育成と「企業向け検索」活用、両立のススメ
先日5月17日、経済産業省より『「社会人基礎力」育成のススメについて~社会人基礎力育成プログラムの普及を目指して~』に関する報道発表が出されました。この資料の中には、主に社会人基礎能力の定義や育成・評価、活用等のあり方と基本的な実施手順と留意点が整理されています。
本資料を読むと社会人基礎力の3つの能力・12の要素は、
① 前に踏み出す力(アクション)【主体性・働きかけ力・実行力】
② 考え抜く力(シンキング)【課題発見力・計画力・想像力】
③ チームで働く力(チームワーク)【発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握力・規律性・ストレスコントロール力】
と定義しています。
Web2.0といわれる時代において、社会人基礎力にはインターネットの活用(特に情報検索力)も必要であると考え、企業の現状とニーズを照らしあわせながら整理していきたいと思います。
経済産業省の資料には、社会人基礎力のひとつとして考え抜く力(シンキング)【課題発見力・計画力・想像力】が必要であると述べられています。課題発見をするためには、課題を発見するための判断材料が必要となります。そのためには、自分の知恵と経験のほか、情報検索による新たな発見によって現状を分析し、課題を明らかにしていくプロセスが重要です。また情報検索により多くの情報に触れることによって、想像力を高め新しい価値を生み出す力をつけることができるものと考えています。
業務中に情報検索にかける時間は、ある統計では全業務時間の1/5を占めているというデータも出ており、情報検索の非効率性が見受けられます。
会社の身の回りにはおそらく一人くらいは情報検索が得意な人がいると思います。情報検索が得意な人とは、検索エンジンの検索方法を熟知しているという人だけでなく、常日頃からアンテナを張り、必要に応じてツールを使い分け、必要な情報を引き出しでくることのできる能力ももっている人と考えています。
先ほど、情報検索力は検索にかける時間と情報収集能力について個人差がかなりあると述べさせていただきました。情報検索には単に検索エンジンを使って情報を引き出すだけでなく、様々なWebツールやデータベースを使いながら情報を取捨選択し、市場価値の高い情報に加工しかつ体系化していく力が求められます。
インターネットの社外の情報検索をよく使っていますが、企業内の情報検索を有効に利用されているケースはまだ多くはありません。そのため、昨年くらいからエンタープライズサーチ(企業向け検索)という言葉が使われはじめ、企業内の情報検索のニーズが次第に高まってきています。
多くのユーザがブログやSNSそしてWeb2.0のツールを使い自由に情報発信する時代になりました。インターネットに情報が氾濫する時代において、氾濫する情報をいかに取捨選択して、新しい価値を創造していくかが、人材の市場価値を決めていく時代になっています。
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