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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

« 2009年4月1日

2009年4月2日の投稿

2009年4月3日 »

それにしてもセールス的にはハードルの高いビジネスマーケットになりました。

悪いことではないですが、・・・辛いなあと思うことが2点あります。

「小口・短期取引がどうしても多くなり、管理の手間が激増する」

「部下・後輩の成長を見込んだ活動には消極的に反応せざるを得ない」

 

自分自身はといえば、万能でもなければ、天才であるはずもなく。

ただただ運よく生き延びてきただけ。

生き永らえてきたおかげで、多少の経験や知恵は当然溜まっており、それらの多くは、部下・後輩あるいは仲間達に使えるものもありますから、それらを「後進に伝える」ことは自分の使命であると思ってもいます。

ただ、ことセールスに関しては、クローズ(受注)まで結構しっかり面倒をみてあげないと、それら(若干なのかもしれないが)経験や知恵の不足から、とりこぼしが結構起きます。っていうか、現在のマーケット状態から、それを「成長目的で」当人達に任せているわけにもいかないのです。大口が少ない分昨年までより高い勝率が要る。営業先すら延べ数が減っているので営業活動全体も効率的な活動計画が必要だし短中期的な効果のない活動はいい塩梅で先送りしたり超省力化できる手腕が求められます。本当はやりたくないのだけれど・・・オーナーシップの問題からも。悩みます。本当に悩ましい。

 

アカウントマネジャーとしての実績を着々と積んで、経営管理職を目指すキャリア志向の人間にとって、自身でセールスを完結させられるか、自分のクライアントを持てるか、というクライテリアはとっても重要です。

プライドもそれなりに(良くも悪くも)育まれていますから、頭ごなしに「先輩・上司」流のセールスノウハウを伝授してもちっとも咀嚼してくれないし、分け与えたクライアントも「自分のじゃないから」という言い訳を少し気が緩むとすぐ口にします。まあ感情的にわかる部分もあるんですが。

 

・・・ただね。

本当は、早くクライアントもセールスノウハウもすべて伝承させて、できれば早々にフロントから消えてしまいたいくらいなんだけどなあ・・・

自分の存在価値なんて、なくなってしまっても構いません。早く奪ってもらって構いません。正直、大事にしたいことはただ1つ。

コンサルティングビジネス、ITサービス業界、クライアントサービスにおけるセンス&マナー、自分が信じてきた、自分なりに大事にあたためてきたこれらを、後進に引き継いで、そしてそれらのマーケットが自分が主役のとき以上に発展してくれることを見届けたい。

そうできたら、そして自分はまた新しいことにいろいろ挑戦していきたいんです。

捨てたいわけじゃないんです。引き継ぎたいんですよね。

 

これまで引き継ぎ、あたためてきた私のクライアントも、そろそろいい御歳です。

ほとんどが私より人生の大先輩。そろそろ引退・ご隠居モードでもおかしくありません。

私同様、あるいは私より若干お若い世代の方々もいらっしゃいます。それらは後進に引き継ぎたい。

あるいは、先輩の方々から彼ら自身の「後進」を新しいクライアント(世代)としてご紹介いただくのなら、それには私も自分の後進をご紹介し、お互いで良い引き継ぎを行いたいものです(非礼ないようにするため、タイミングが同時進行かという点は別の話です)。

 

おおげさではありますが、この世に生を受けて、そしてビジネス社会で自分が信じる商売をターゲットマーケットの中で取り組んできて、その思いを受け継ぐ先は感情的にとても欲しいというものです。

 

そんな宛先がみつかった、宛先になりたいと志願されたとき、その嬉しさは絶頂の一潮です。

 

卓越した技術があってもそれを売る力がなければ世に広まるわけがありません。

売る力があっても、ここぞという時には自分自身でクライアントを発掘できる力、欲しいときに仕事提案の機会がいただけるクライアント(コンタクト窓口という意味での)リレーションシップが構築・維持されていないと、その力を発揮する機会すら確立できないかもしれません。

 

実務的には卓越していても、ビジネス機会がやってこないのでは実力も出しようがないし、仮にアカウントマネジャーとして大成したい、たとえばパートナーとかプリンシパルみたいな役職者になり、そしていよいよ経営管理職へ昇りつめたいという方には、それなりにファスト・パスであり、成功確度の高いという意味で、このスキルは会得しておく必要があります。会得というより顧客基盤の確立かもしれません。

「売るばっかりでデリバリできねー」と言われるのも悲しいことですが、両方できないより100万倍マシですし(笑)、デリバリできる能力が充実していたってセールス機会に巡り合えないのでは、刀を作ったけど武士に試し斬りさせたり他者から紹介させたりという機会や基盤がなければ、ビジネスがなりたちませんので。

 

いずれにしても自分の受け継がせたい能力は適切に引き継ぎしたいものです。

なかなかつかれるテーマで、悩み過ぎると擦り減ります。でも半分以上愚痴になっちゃうのであんまりこんなテーマは何度も言わないようにしなきゃですね・・・

 

というわけで、本件はこれにて・・・

(おしまい)

TORAPAPA

ありましたね。例外が・・・

 

営業職の人の場合、

 

頑張りました

 

・・・そうです。値引き(笑)・・・これだけは言わないといけないときがあるんだよね。

 

私も今週と来週、1回ずつ「半ば強制的に言わされそうです」。まいったなあ(爆)。

(おしまい)

TORAPAPA

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北添 裕己

北添 裕己

アクセンチュア、ヘッドストロングを経て現在、キタゾエアンドカンパニーで金融機関主体の経営・ITコンサルに従事、特にプロマネ領域にカリスマ的手腕を発揮

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