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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

« 2009年3月12日

2009年3月13日の投稿

2009年3月16日 »

もらう方にもいろんな思いがあることでしょうが、昨年末に向けた大不況の序章にもまれ、いくつかのプロジェクトは、自分の旧来のクライアントから掘り起こして周囲の仲間に担当分けをしていきました。

予想はしていましたが・・・無事、やっとこの四半期を経て、それらは、「私のクライアント」「私のプロジェクト」から、「彼/彼女のクライアント」「彼/彼女のプロジェクト」へ変貌してきつつあります。

 

私がまだぺーぺーの頃に、その頃にNEWパートナー(最高職位)になろうとしている人は、みんな誰か先輩のシニアパートナーからクライアントやプロジェクトを分け与えられて、アカウントを持ち、それを育てて自分のものに仕立てなおして、それをアンカーにさらに自分で新規もつかみ、中堅、そしてシニアパートナーへとプロモーションしていきました。

私も自然にその情景を観察して身に染みいっていたのか、今、なんの抵抗もなく周囲の

仲間、正確に言えば先輩も後輩も関係なく、どうせ自分で全部は持ち切れない引き合いを順次、引き継いでいきました。

 

私自身はこのあたりにまったくプライドもアレルギーもないみたいで、先輩・上司から分け与えられたものを当たり前のようにありがたく自分のものにしていきましたが・・・人間、十人十色ですから、「他人からもらった」感の強い人は、「自ら開拓したわけではない」「自ら一番志向していた仕事ではない」とどうしても余計な感情が拭えず、なかなか「自分のワールド」に変革できずに忸怩たる思いでいたのではないでしょうか。

私も同様で、一度あげたものをあとで返せというわけがなく(爆)・・・でも、もしかしたらみんな、あとで僕が「あのときの恩を忘れたかぁーっ?!」って言いだすのではないかと思ってるんでしょうか。うー、なんかそうだったら私は相当に器がちっちゃいなあ(笑)。

 

いずれにしても、あげたクライアント/プロジェクトはその人のものです。大発展してもコケても厳密にはその人のせい。まあ悪い展開になったら共同責任をもっても一向に構いませんが、成功したらその人の手柄です。だから堂々と胸を張ってまるで最初から自分のものだったかのようにふるまってもらってもいいんですが(まあ、限度はあります。態度というか・・・笑)。

気持ちはわかります。でも、「先人のお古を着て己の身の丈を知る」というか、・・・先人の知恵や経験を学ぶいい機会だと思うんですね。その人から受け継いだクライアントやプロジェクトって。

 

経験的にはクライアントは自分で開拓するんだ!って意気込んだって、いきなりそんなうまくいかないんだよねー。

1.  すっごい時間かかって営業コストで採算割れするか

2.  ハイリスクに無謀なチャレンジしてボコられるか

3.  仕事的にはうまくいったけど、極めて平凡な成果に終わる

 

そんなことに高確率であたるわけです。なので先輩風吹かせて、あえて苦言をそえて「先人の譲渡品をまず賞味しなさい」と言ってるわけです。

 

まあ、たまにはすごいSUPERな人もいるから、誰も何もアドバイスしなくても超成長するのがいますけどね。でも「そういう人の次世代なんだ俺は!」ってひとは、たぶん平凡な自分なんかが心配するまでもなく、気がついたらあっという間に自分の目の前を追い抜いていくから、いちいちアドバイスしようなんて思うこともないんですね。

もっと言えば、そういう非凡な人種かなあと期待していたら途中で失速する人もいるわけです。ありゃー、自分レベルまでなり下がってきちゃったよと・・・大丈夫大丈夫、あらためてがんばれば自分レベルまでならリカバリできるよ♪ってサポートするために自分は存在するように思っています。

 

多数の人がご存じの青春旅立正式「An Officer and a Gentleman。私はあの軍曹に、本当に今、心底なりたい。そういう姿勢で後進へ、自分の技術と先輩・上司から受け継いできたノウハウやクライアントを引き継ぎたいです。

TORAPAPA

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北添 裕己

北添 裕己

アクセンチュア、ヘッドストロングを経て現在、キタゾエアンドカンパニーで金融機関主体の経営・ITコンサルに従事、特にプロマネ領域にカリスマ的手腕を発揮

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