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後期は産業市場としてのマンガで始めている。昨日は二回目。一回目は『ワンピース』ブームから見る流通などの構造。
今日は、年齢層別の雑誌構成が成立したことなどを、日本のマンガ市場の特性として解説しながら、学生たちに、小さい頃どんな雑誌を読み、どう変わっていったかをインタビュー。小さい頃は「コロコロ」などの幼年誌を読んでいた人が多く、少女マンガ誌は「なかよし」とか。
それから小~中と、上の雑誌に移り、そして「雑誌を読まなくなった」人が多い。今大学生の年代が、大雑把に2000年代に入って雑誌を読まなくなっていった印象があった。マンガの講義を受ける学生たちですら、10代で単行本に移行してしまう時代なのだ。
マンガの年間雑誌発行部数と、単行本部数の、ここ20年ほどのグラフを見ると、両者の減少角度の違いからしても、たしかにそうだろうなと思う。学生たちは、圧倒的に単行本中心にマンガを読んでいて、雑誌を読まないが、見事にここ10年でマンガ雑誌から単行本へ、という回路が機能しなくなった様が感じられる。6~7年前、花園大学で学生たちに聞いたときは、まだ雑誌読者はそれなりにいたのだが、今はもう数えるほどしかいない。
おそらく『ワンピース』ブームを作ったような、ツイッターやTVや様々な噂的情報が、かつて雑誌が担っていた「どれが面白いか」情報を担うようになっているのだと思う。
学生たち自身の中に、マンガ史が刻み込まれている。というより、彼らのライフストーリーそのものが、マンガの歴史を形成している、というべきか。そういうことを、実感してくれると、講義としても面白いんだけどね。
その後、院生たちとお茶しに行って「週刊プレイボーイ」のマンガ連載の話に。一時、このまま行くとマンガ雑誌になっちゃうんじゃないかと思われた週プレだが、全部Webに引っ越したらしい。でも、単行本が売れないと、Web連載も危ういという状況のようだ。過渡期だなあ。
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