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日本経済新聞連載の「TVウォッチ」.2月7日付分)に、すでに東直子さんが書かれていた『篤姫』

うっかり忘れて取り上げて書いてしまい、ボツったので、もったいないからブログに上げておきます。ちなみに、代わりに書いた原稿は『墓場の鬼太郎』について。

 このところNHK大河を観ていない。最後に通して観たのは多分、現勘三郎が大石をやった忠臣蔵『元禄繚乱』(‘99年)。さすがに歌舞伎役者の身のこなしは武芸、佇まい、平伏の所作に至るまで素晴らしく、う~ん時代劇はこうこなくちゃと思わせてくれた。

 偶然『篤姫』を観た。幕末、後に徳川家に嫁ぐ篤姫(宮崎あおい)の話。西郷、大久保ら有名人も続々出てくる。

 時代劇というのは難しい。なまじ歴史好きだと、どうしても考証的な目で見る。そうでなくても島津斉彬役の高橋英樹は桃太郎侍的に見えてしまう。また、いくらお転婆な姫でも、あの時代あんなに口を開けて笑いはしまいとか、男尊女卑の薩摩であんなに男と一緒に歩いたり話したりできるのかとか、いらぬお節介をつい頭の中でやく。

 とはいえ、今の視聴者に面白く観てもらうには、ある程度しかたない。娯楽ドラマなのだし、ウルサいこというのもヤボだ。僕が感心した勘三郎の所作は、体ごと鍛錬した動きなので、普通の役者が急にできるものでもないし。

 ひとつ感心したのは、篤姫や他の女優の髪の生え際で、部分的にせよ地毛で結っている。これは自然な印象でよかった。男性アイドルなどの長髪がカツラからはみ出てると、食い詰め浪人みたいで見栄えが悪いと前から感じていた。月代を剃るわけにはいかないだろうが、番組を作る姿勢に好感がもてる。

natsume

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夏目 房之介

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72年マンガ家デビュー。現在マンガ・コラムニストとしてマンガ、イラスト、エッセイ、講演、TV番組などで活躍中。

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