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1月10日の深夜から始まった『墓場鬼太郎』
http://member.toei-anim.co.jp/ctr/app/001/showSummary.php?TVNAME=hakaba&STORY_NO=late&tplname=hakaba_t

ご存知『ゲゲゲの鬼太郎』の前身のような作品。もともと戦前から紙芝居で『ハカバキタロウ』シリーズはあったらしく、水木しげるも戦後紙芝居の世界で描き、その後貸本マンガとしてヒットさせ、60年代には「月刊ガロ」でも復活。さらに抜擢された少年マガジン誌上での連載が大ヒットし、TVアニメ化された。が、アニメ化のときにさすがに『墓場』はまずかろうと『ゲゲゲ』に改題(ちなみに水木しげる=本名・武良茂の小さい頃のアダ名がたしか「ゲゲ」)。
媒体を変えるごとに洗練され、ポピュラーになり、水木マンガの代表格になったが、マニアは貸本時代の「墓場」シリーズのグロテスクさやおどろおどろしさ、見世物小屋のような怪しげな感じに忘れがたい愛着を感じる。マガジン版、アニメ版は、そこから比較してキレイになりすぎていると不満を持つ人も多い。まぁ受け手の勝手な思い込みでもあるが、やはり貸本版のテイストは今も捨てがたい。

で、今回の深夜アニメは、まさにこの「グロテスクでおどろおどろ」な『墓場鬼太郎』のテイストを、かなり原作に忠実に再構成した番組。興味のある向きにはおすすめ。昔の貸本劇画っぽい絵や背景、貸本っぽい色彩を、今風に再現し、それを活かすために紙芝居みたいな止め絵の演出もあったりして、お好きな向きには楽しめる。
赤ちゃんの鬼太郎が原作より大分かわいいとか、鬼太郎の母が生活のために売血をし、それがために「幽霊」になってしまった患者が出るという原作の話が、母が死にそうな患者を助けるために「力」を分けてやった話になっていたり(それ、人助けになるのか? ・笑)、という変化はある。ひょっとしたら、数多い水木バージョンの中にある話なのかもしれないが、まぁ多少現代的に手直しはしてあるわけだ。とはいえ、相当マニアックに頑張っているのも事実。

ヘンなアニメとして一見の価値はあるかも。

natsume

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夏目 房之介

夏目 房之介

72年マンガ家デビュー。現在マンガ・コラムニストとしてマンガ、イラスト、エッセイ、講演、TV番組などで活躍中。

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