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ざっと読んだんだけど、キミさんに貸しちゃうので、一通りの感想とか。
宇田川悟『VANストーリーズ 石津謙介とアイビーの時代」(集英社新書)。
まず、このタイトルには「偽り」がある。中味は石津謙介の人物伝で、VANや「アイビーの時代」については後半にホンの少し出てくる程度。ほとんどがおいたち、遍歴の記述。
でも、なかなか興味深い。若干、記述に「え?その映画、時代違うんじゃ?」とかって部分はあるんで、ノンフィクションとして信頼度が高いかどうかはむにゃむにゃですが。
何が面白かったかというと、石津謙介が戦前、地方の素封家の次男でモガだったというあたりとか、戦時中に天津で商売をしてたとか、うちの親とか手塚さんに通じる戦前中産階級文化・モダニズムの流れだったというところ。なるほど、VANとアイビーもちゃんと戦前からの連続性をもってたわけだね。
あと、これは本に出てこないんだけど、キミさん情報。僕が若い頃お世話になったしとうきねお氏が石津謙介の周辺にいたっていう話。おしゃれとは無縁のしとうさんが、どうやらオカルトっていうか占いとか、そっち方面で石津とつながってたかもしれない・・・・というのも、興味深い要素であります。
色々と思い巡らす素材を提供してくれるかもしれない。
文芸アート誌「華音」(美研インターナショナル)という雑誌06号(3・20発売)「特集 俳人・夏目漱石」でインタビューを受けました。6pカラー、うち2p写真。A4版で、かなり大きいので、けっこう長いです。他に坪内稔典、緒川たまきのインタビューも。http://kanon.lifeisart.ne.jp/
脳血栓(だったよね、たしか?)だかで入院し、長くリハビリしていた竹熊健太郎氏が、一時帰宅ののち、14日無事退院されました。まずは、めでたい。今後は、ひとまずゆるりと養生されつつ、あらたな活躍を心して待つ。津波のごとき「おめでとう」メールの数に、氏の人徳を感じる。いや、よかった。おめでとう!
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