永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2008年5月16日

2008年5月20日の投稿

2008年5月22日 »

解決すべき問題が起こった時、その問題を引き起こしている根本原因を特定する必要があります。

先日、ある熟練の経営者に、「日頃、どのようにしてその根本原因を特定されますか?」とお聞きする機会がありました。その方のお答えは、

「それはもう、直感ですよ。『ここがおかしいんじゃないか?』と思って、数字を調べてみるとやっぱりそこに問題があるんですよ」

ここまで来ると達人のレベルですね。

ただ、達人ではない私達は、なかなかそのレベルに至りません。

世の中では、よく「なぜを5回繰り返せ」と言われますが、なぜを5回繰り返したつもりでも、実際には2~3回程度しか深堀しておらず、根本原因に辿りついていないことも多いようです。

 

なぜ、我々は問題の根本原因に辿りつけないのでしょうか?

 

それは、もしかしたら、無意識に「予定調和」を目指しているからかもしれません。

 

問題の根本原因を深堀する手法はいくつかあります。

その中の一つに、弁証法的アプローチがあります。「正」「反」の異なる意見をぶつけ合って、新しい解決策「合」を見出す手法です。

このアプローチでは、そもそも最初の時点では、結論は見えません。

自分の意見を反対の意見を持っている相手に当てて、議論を通じて、新しい解決策を見出すことになります。

その解決策は妥協点ではありません。

双方の一見相対する意見を満足し、より高い結果を得られるような、より高い解決策です。

従って、ある特定の問題の根本原因を特定し解決しようとする際には、最初から予定調和的に最終結論を持っていては、この弁証法的なアプローチは機能しません。

もちろん、ある程度落しどころを持っておくことは、よいことですが、その落しどころはあくまでも「仮説」に過ぎず、「目指すところ」ではありません。仮説は検証を通じて修正していくべきものです。

言い換えると「予定調和」は、操作主義的に議論をカタに嵌めようとし、根本原因にアプローチするのを妨げるものである、と言えるかもしれません。

これを防ぐためには、私達自身が事実を知ることに貪欲であることと、そこで知った事実に謙虚である姿勢が必要なのかもしれません。


nagai

« 2008年5月16日

2008年5月20日の投稿

2008年5月22日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
mm21
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ